何を画面に収めるべきかが分かってる人が撮る映像って、そりゃあ面白いよね、という当たり前の事の確認作業みたいな映画だった。とりあえず実相寺アングル、シネスコと相性良すぎ。横長の画面で奥行き(縦軸)を感じ>>続きを読む
今まで観た白石晃士作品の中でも愚かしく恐ろしいどこまでも悪質で無軌道な暴力の在り方が描かれていて素晴らしいと思ったのだけれど、それだけにラストは余計にスカした感じがあって冷めてしまった。今はとにかくオ>>続きを読む
『The Avengers』
ちょっと意地悪な言い方になってしまうかもしれないけれど、何かしらのチームアップを観たときに「これは〇〇版アベンジャーズだ!」と人々が大袈裟に形容したがるのに、私は若干>>続きを読む
忌避したい事。避けられない事。拒絶したい事。老い。思考実験空間と化す遊園地。徹底的に皆が彼を避けて歩く。認識していないかのように歩いていく。仮に認識してもそこで起こるのは徹底的な迫害であり、拒絶である>>続きを読む
『Literally Me』
最近、Instagramのリールにしょっちゅう流れてくるMemeには、この文字と共に映画のキャラクターたちが載せられているものが多く見られる。大抵の場合はポップソング>>続きを読む
視野の広さと、ディテールの説得力と、繋がりのスムーズさ、と言ったところです。後半にかけて人の気配が抜けていき、みるみる画が過疎化していく。それでも、断てない繋がりは残っている。正にタイトル通り。空間と>>続きを読む
うん。いや、別に怖くも何ともないじゃん。怖いけれど。別に、怖くも何ともないよ。『Chime』もそうだったけれど、どっちかって言うとしんどい映画じゃん。冷たい断絶と虚な孤独とそれでも続く現実と、そこに上>>続きを読む
ほぼ現実が介在しないファンタジー空間でドラマがエモめに展開されるので集中しづらかった。最終的には他者への恐怖の話だとは思うのだけれど。画面は良い。あと、やっぱ光好きだね。ラストはギャグ。
画面と編集が好きですね。はい。校舎の持つ異界性が建築物が草臥れていくことでより強調されている。現実を異化する空間としての大学。モラトリアム空間としての機能が存分に発揮される。断片的な繋がりの編集、断捨>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
『A Ghost Story』
自分のことしか考えずに生きてたらそりゃそうなるわな、としか思わないのだけれど、私も私のことしか考えずに生きてるから、いつかこうなるんだろうなと思いましたまる
み>>続きを読む
哲学とエモ。同時代だと『serial experiments lain』とかも似た意識を共有してると思う。デジタルテクノロジーの台頭、孤独の絶望と他者の探究と、その切なさについて。
前半良いけど、後半の脚本もうちょっと上手く…。ナナが家出するくだりが一番良かった。でも、ラストのアレはダメでしょ。前作同様日本の将来と若者へのコメンタリーも適当だし。子どもを信じてるようで、ズレてると>>続きを読む
『You‘Re (Not) Like Me』
やはりこれは極めて薄弱な、そして理想的な空間としての日常であり、フィクションという名の可能世界だ。不適合者/除け者/相容れない者同士が、間違いながら、>>続きを読む
ロジックの面白さ、映像の噛み砕き方、ストーリーのシンプルさ、などなど全体的に楽しかった。インフルエンサー滅ぶべし的な一辺倒さじゃないのは良かったけど、一方で、やっぱ悪徳企業かあ〜そりゃそーだよね〜、と>>続きを読む
正統続編と言った感じで全面パワーアップの一作。アクションを軸にとにかく魅せる。その傍らで、ギレルモ・デル・トロがビジュアル全般を面目躍如と手を振るう。後半30分ぐらいの脚本があまり好かんというか、そも>>続きを読む
『A Leap Of Faith』
『マトリックス』(1999)、『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)において重要なのはこの思考であった。自己疑念を思い切って払拭し、真の力に目覚めよう>>続きを読む
俺は『フィアーX』大好きだからな!
『裏返し2』
良くも悪くも張り切りすぎていない感じ。100分に収めるスマートさ。ヨロコビがブチギレて他三名が励ますみたいなくだりには流石に「いや、お前らがそもそも…」と思ったり、ダリーが物語上全然>>続きを読む
取り急ぎの記録。後で書き足そうと思う。(こういうこと言うと大体やらない。)
『Addict』
今、絶賛食中毒である。おそらく昨日食した生焼けのハンバーグが原因だ。歯神経の痛みが引いたと思ったら今度は胃腸の痛みである。勘弁してほしい。左腹部に触れると胃がその狭い体内で身じろ>>続きを読む
雪景色と温かな室内風景のコントラスト、寒と暖の往復が印象的だった。冬とモラトリアムはやはり最高のマリアージュだ。憧憬と情景の映画。
このレビューはネタバレを含みます
『Forget Me Not』
忘却(と、その催促)に抗う。消えていったあの人、この人を全力で手を伸ばして掬い上げてみせる。という強迫観念にも近い気概には、流石に目を見張るものがあった。
進行>>続きを読む
『もっと遠くへ行こう。』
私はそう口にして「いま、ここ」からの逃走を図る。目指すは世果て?桃源郷?あるいはユートピア?何だか知らないが、とにかく私は「全てが私の思い通りになる」場所へ逃げ延びようと>>続きを読む
唯一、100分に収めてる点だけは褒められるけれど、画面の練度、サスペンスとその積み重ねがあまりにも貧弱すぎる。クルーゾー版もフリードキン版も筋は違えど「ミッションの過酷さ」の一点は共通していた。ミッ>>続きを読む
『シスの復讐』
90分でサクッと観られる手軽さ。「舐めてたやつが実は…」系譜を馬鹿全開で、そして大真面目にやるので飽きなかった。
常に何かしらサスペンスが用意されていて、場面ごとに何をテーマに>>続きを読む
嘘/本当、双方の振幅の中で輪郭を掴み、他者と同化している/いないことの振幅の中で究極的な孤独を知る。そういった営みとしての映画。