福岡拓海

劇場版 呪術廻戦 0の福岡拓海のネタバレレビュー・内容・結末

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

今回の映画で主題歌、EDテーマ曲を務めたKing Gnuの楽曲「一途」「逆夢」をより深く理解するために鑑賞。
曲を書きおろしている常田大希は、メディアの「アニメーションに楽曲提供する際、心がけていることは何ですか?」の問いに対して「作品の奴隷」になることと答えている。
その通り、今回書きおろされた二曲ともKing Gnuらしさを残しつつも、特に歌詞の部分で(いい意味で)King Gnuらしさ以外の多くのものが入っていた。
というのも、歌詞の情景描写や感情表現が現実ではなく、呪術廻戦の世界観で描かれていたから。そういう意味でも映画を鑑賞する前より鑑賞した後に、より曲を噛みしめ、感情移入することができるようになったかな。
特に、「愛と憎を確と握りしめ」のフレーズのように、呪いの概念があって初めて理解できる部分は、呪術廻戦ならではさを感じた。現実世界で、愛と憎という相反する感情を同じ対象にもつというのは、なかなか想像しずらい、、憎いくらい愛してる、憎らしいけど愛しているのような言葉は聞くことがあるけれど、それも愛してるという結論を憎さを交えて表現してるのであって、愛と憎が共生しているわけではないからね、
まぁそのどちらも私は理解できないんだけど笑 いや、愛をエロス(情欲的な愛)にとどめず、フィリア(深い友情)などに広げてみるとわかるかも?そういう観点で愛と憎を乙骨、里香のものだけでなく、夏油、五条の意もあるのでは?なんていう考察をしてみたりしたのも楽しかった。
こんな風に曲と映画の重なり合いが深かったり、作中で曲が大きな役割を果たしている映画って見終わった後にまたその曲を聞いたりすると、その曲、映画、両方への愛が大きくなるのがいいよね。
映画自体はアクション多めの流石日本のアニメーションだ!と思わせくれる、久々に劇場に足を運んでよかったーと思わせくれるものでした。