ツキナシヤバ子

隔たる世界の2人のツキナシヤバ子のレビュー・感想・評価

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)
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これをアカデミー賞をとるような素晴らしい作品と素直に認識していいのか少し疑問に思った
アメリカの黒人差別についてなんの理解も実感も認識もないわたしだけれど
この警官を演じた白人の役者大丈夫かな
殺されないかなって思うくらい憎かった
誰かを一方的に憎むように描くことは
危険だと思うし
個人対個人で関われば理解し合える人も
国や法律や正義とか自分の大切なことや人が関わってくると一気にそれが難しくなる
主人公の彼は対話を試みた
彼女は相手を殺したらどうかとも提案したけれど、彼は相手に理解を求めた
だけれど白人至上主義というのは
個人を超越していると思う
その思想を取り払い相手を理解するに至るには100回のやり直しでは悲しいことに少ないのかもしれない
黒人の人々が抱いている日常生活の中にある恐怖とこの時代にもなくならない差別のなかで生きることの残酷さはエンドロールでほんとうに伝わってきたからこそ
なんかもう少し違う描き方があったんじゃないかって思ってしまうのは自分が白人でも黒人でもなく、ましてや別の国で生きてるからなのだろう
別の描き方をすればそれはそれでまたどちらかに偏った表現になるのかな
この理不尽な死に対する怒りこそが黒人の人々が抱いている気持ちなんだよな
じゃあやっぱりこの描き方でよかったんだ
とか色々考えて、結局
人々に考えさせる作品こそが必要なんだよなとゆー思いに至り
ああこれはアカデミー賞にふさわしいんだね
ツキナシヤバ子

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