手垢が付きまくっているタイムループものというジャンルを黒人差別による射殺問題のメタファーとして描いた短編映画。
主人公の殺され方が、現実にあった射殺事件の模倣となっているので主人公がアフリカ系アメリカンの象徴として地獄を色んなパターンを再現する。
それでもユーモアを失わず問題に挑み続ける姿にやるせなさと希望が同居する。
最後に流れるエンドロールが秀逸。メッセージ性が込められ過ぎてるきらいもあるが、今ここで歴史に残さないといけない感覚だと思う。
映画の1つのジャンルが社会を現す鏡として機能することを、ここまで完全に表現できていること自体に感動した。
社会が限界に達し始めたことにより、こうした発明がどんどん生まれていくことを期待してしまう。映画は社会の鏡だとつくづく思えた。