ようすけ

シン・仮面ライダーのようすけのレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
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これだけのテクノロジーを携えながら、マスクにマイクも仕込まず、声が籠るのは何故なのだショッカー、、、
それが“リアル”とでも言いたいのか?
『シン・ウルトラマン』よろしく、当時の作品に理屈で説明を付け足したのを思い出す。

それにしても庵野、今作でも一般ピーポーという被害者の観点がまたもや欠落してる。
ゴジラ、ウルトラマンよりも規模が一般人レベルな仮面ライダーだからこそ、この違和感が最高に際立ってる。




ニッコニコで見てたのは蜘蛛戦
激しいアクション、ジャンプに呼応して動くカメラ!さらにそれを引き立てる編集!
かなりのゴア描写!もっと行け!と心の中で拳を上げて応援せずにいられない!
その見事な連動に「予告で感じてた不安など杞憂だったんだ!」と胸を撫で下ろす。

しかしニコニコだったのはそこまでで、、、

2時間強という時間に対して怪人は6人、二号も入れれば7人。

一人あたり20分もない時間で毎度の如く、よく分からないシステムの説明やなんやらがあってはそれぞれの怪人の見せ場も少なくなるのは必然。

ショッカーが悪事を働く見せ場もなくただただ政府の犬と化した仮面ライダーが毎回派遣されることの繰り返し。
しかも結局バチバチに戦ってくれたのは蜘蛛戦と2号とのCGバトルのみ。後者に関しては別に決着もつかず。

それ以外はトドメにキックだけしてみたり、銃殺されちゃったり、イチャつくかのように組み合ってみたり、、、最後は頭突き。
『ロッキー5』ばりのコレジャナイ感。

優しいだのなんだの言われ、戦う決意ができたのは結局コウモリ戦のみで、それ以降はなんとなーく周りの人がやってくれちゃって、あのくだりはなんだったの?と思わずにいられない。

クウガっ子の私に言わせれば、暴力に心を傷ませながらも、それでも傷つく人々のために拳を振るうのが仮面ライダーにおける本物の優しさなのです。
庵野はクウガ見て

結局怪人の悪事がないのと併せて、今作でも政府描写が非常に多い。
結局一般人が描かれない。
極論、市民無くしてヒーローは存在し得ないのだ。
ゴジラ、ウルトラマンと2時間に物語を収めようとした時に市民の描写が真っ先に切り捨てられるのは、庵野作品の致命的欠点なのではないだろうか。

後ろついてくるサイクロン号可愛い
ようすけ

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