大橋直樹

シン・仮面ライダーの大橋直樹のレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
5.0
2回観ました
100点満点でしかないです
僕が生きてきた時代の仮面ライダーは石ノ森先生は死去されてからの作品でピースは継承しながらも次世代の才能が作る新しい仮面ライダーでした
僕は特撮が好きなのでその後テレビ本編は観るエネルギーが無かったもののZO、真は観て仮面ライダーの持つロマンは理解しているつもりです
僕が考える仮面ライダーのロマンは3つあります
「悪に作られた存在」である事
そして仮面ライダーというタイトルの通り
「仮面」を被り悲しみを隠すという事
「バイク」に乗り助けを求める人の所に向かう事
この3点をズバッと2時間で描いてくれた喜び
初めて仮面ライダーを観れたという感覚がありました

まず冒頭のアクションシーンでああ仮面ライダーは悪の力だと理解させられる血飛沫の量
クモオーグをライダーキックで倒した後俯くライダーの顔
開始した瞬間から鳴り響くバイクのエンジン音とバイクにまたがって変身した時の小気味よさ
開始20分で心奪われよだれダラダラ

そして僕にとって今作の本郷猛は僕の求めるヒーロー像そのもの
力を与えられて戸惑う表情、力を奮う事に身構えた時に震える体、人を励ます時の優しい声色
完璧すぎる
そして彼と共に行動するルリ子との関係性も非常に良い
二人とも孤独感を抱えながらも徐々に寄り添い合い互いを労わりあうようになるシークエンスが素晴らしい

それからアクションがそれぞれのオーグ毎にメリハリがあって良かったなぁ
1号を強く見せるクモオーグ戦、
戦略で出し抜きバイクのギミックで魅せるコウモリオーグ戦、
最近流行りのダンスみたいなアクションで映画中盤に勢いをくれたサソリオーグ戦、
本郷が初めて立案した飛行機から落下した風力でそのまま装置ぶっ壊しからの見た事ない日本刀でのスピードバトルを見せてくれたハチオーグ戦
CGによるエヴァのような整頓されたバトルの2号戦
2号をかっこよく見せるKKオーグ戦
ダブルライダーが揃う気持ちよさのショッカーライダー戦
強さをこれまで見せてきたライダー達が思い乗っかりまくった結果泥試合になる最終0号戦

僕はこの映画のアクション大好き
NHKのドキュメンタリーも拝見しましたがこれはこっちの方が正解なんじゃないかなー
回し蹴りとかワイヤーアクションよりも蹴る、殴る、避けるみたいな動詞で表現できる動きの方がこの映画には合ってます
庵野監督自体エヴァとか見れば手数でカッコよく魅せる監督でない事は分かりますからね
ただそれは言語化して事前に伝えるべきであったという非は間違いなくあると思います

長い事書きましたがこれで以上です
僕の聖書です
庵野監督、池松さん、制作に携わった全ての人に感謝を伝えたい僕のオールタイムベスト映画です!!!
大橋直樹

大橋直樹