ももんがぁ

Coffin Baby(原題)のももんがぁのレビュー・感想・評価

Coffin Baby(原題)(2013年製作の映画)
3.5
お前の皮をくれ〜。

工具箱をガチャガチャ鳴らしながら奴が帰ってきた!
タイトルだけだと分かんないけどコチラ、トビー・フーパーの『ツールボックスマーダー』の続編でござい。

いきなり女の目ん玉を切り刻む実にいい出だしからデニス・ドネリーのオリジナルには1ミリも似て非なるジェイソン風味の殺人鬼が人体解体しまくるスラッシャーホラー。


カリフォルニア州ハリウッド。
ある日、若い女性サブリナが何者かによって惨殺される痛ましい事件が起こる。

刑事達はサブリナのボーイフレンドであるフレディを容疑者として捜査するも、彼女の妹であるサマンサは事件現場に残された謎の血文字から姉の死に疑問を持ち、自ら殺人犯探しを開始するものの、捜査開始2秒で殺人鬼に取っ捕まる本末転倒っぷり。


殺人鬼コンフィン・ベイビーちゃんに取っ捕まり檻に入れられたサマンサは拷問を受け、高圧水ホースをぶっかけられたり、ヤスリで腕の皮膚削ぎ落とされたり、TV付けたり消したり(地味にうざい!笑)

しかし途中から何故か優しさを見せだす殺人鬼は犠牲者のお肉をお裾分けしたり、ちょっと火加減が足りないよね?ってまた焼き直してくれたりとなんとも無骨な愛情を見せだすもんだから、いつの間にかストックホルム症候群的な展開を見せだすサマンサ。

最終的にテレビのリモコンで揉めだす2人とかカップルか!😅


そんな悠長な時間も束の間で腕は切断されっし、火で炙られっしつくづくな彼氏のDVにようやく耐えかねたサマンサは完全に精神に異常来たし、遂に脱出決行。

同じく捕まっていた謎のジジイや謎の少女と共に廃墟からの脱出を図るのだが、、、?



メイクアップアーティスト出身のディーン・ジョーンズ監督という事もあり、特殊効果は実に素晴らしく、顔面削ぎ落としに人体モリモリ解体、前作のラストで未遂に終わった丸ノコも今回はちゃんと使用して人体真っ二つとゴアに関しては文句無しのゴアゴアっぷりでございます。

しかしながらそれを打ち消す程にストーリーのポンコツさが常軌を逸してて、お馴染みの工具箱は今作でもそんなに活躍しない😭

最早ツールボックスマーダーとは?


ストーリーは監禁拷問系でシンプルに進むものの雑さが顕著で、この殺人鬼が何故こない人を解体して殺すのとかの説明は一切無い。

刑事達のポンコツ推理も結局未解決のまま、この姉妹を狙う意図は?サマンサを監禁する訳は?後半でてくる謎のジジイどもの存在意義とは??

もうやりたい事詰めすぎて途中で自分達でも何したいか訳分からんくなってきたやつね。
トビー・フーパー版のストーリーなんて割とちゃんとしてたな。と思うくらいの支離滅裂である。

元々今作は『TOOLBOX MURDER 2』としてリリースされる筈だったけど、撮影当初のフェスティバルでの評判がかなり悪かったらしく、その後の色々な大人の事情でCOFIN BABYにタイトルを変えられてリリースされたという不遇さも相まって完全に世の中からは総スカン。

ただストーリーはこの際置いといて、コフィン・ベイビーちゃんの匠のゴア描写を堪能するだけを楽しめれば割と悪くない。
トビー・フーパー版よりゴアのバリエーションの多さで点数高め。
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