ゑぎ

曽根崎心中のゑぎのレビュー・感想・評価

曽根崎心中(1981年製作の映画)
3.5
 文楽人形と黒子をロケ撮影で映し、科白は全編謡いを用いるという斬新な映画。正直始めは「この試みが1時間半続くのは辛いものがあるんじゃなか」と思ったのだが、いえいえどうして、とても面白かった。それは矢張り、宮川一夫の貢献ということになる。なんと云っても、全カットとも光の回り具合が素晴らしいのだ。だからこそ人形の表情も生きてくる。「徳兵衛」は常に目を見開いており「お初」は目を閉じられる作りになっているのだが、お初が目をつぶる表情は本当に感動的だ。
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