ねぎ

Blue Island 憂鬱之島のねぎのレビュー・感想・評価

Blue Island 憂鬱之島(2022年製作の映画)
3.6
時代を描くドラマ×ドキュメンタリー×メイキング映像がMIXされた新しい形の作品で新鮮だった。

香港の窮状や「香港市民はなぜそこまで闘えるの?」をどうやったら映画で世界に伝えられるか?観る人が自分ゴトになるには?を考えて作った監督の想いを感じた…

1973年文化大革命から逃れて自力で泳いで中国本土から香港に渡ってきた老夫婦から始まり、1967年イギリス領下の六七暴動、1989年天安門事件…とそれぞれの時代を生きたご本人たちの現在を追いながら、その若者時代を演じるのが2019年、今の雨傘運動に参加していた若者たち(俳優ではないという!)。

世代を超えた、ご本人と演じた若者との対話から見えるのは、

「香港はこの150年間、自ら運命を決めたことなど一度もない」

という、彼らは"香港人である"というアイデンティティを守りたいんだなということ。
当たり前のように「ずっと日本は日本です」みたいな私たちにはない感覚かもしれない。

そして。
映画のエンドロールは映画製作者にとっては仕事の足跡であってすごく大事だと思うんだけど、その中に
「Anonymous 無名」
って書いてある人が何人も何人もいて…

それだけ危険と隣り合わせの作品だったんだな…と。。
時代革命も観なければ!
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