次々と結婚相手を乗り換えていく奔放な母親の姿に「この作品のどこに泣ける要素があるのよ」と思って観ていたけど、なるほど…。
あったかくて、いいお話だったけど、
こんなことって本当にあるのかな。
あったら嬉しいけど。
みんなが、梨花という母親のことを恨んでも憎んでもいない。
子どものことを一途に愛していたから、と皆口々に言っていたけれど、それでは説得力が弱い気がした。
梨花という女性、梨花という母親。
彼女が短期間で夫を替えても、娘を残して姿を消しても、それでも彼女は素敵だったと言い切れる魅力が、もっと描かれていてほしかったと思う。
それでも、3人の父親は、皆それぞれ温かくて、愛情深くて、素敵だった。
田中圭が演じた父親が、終盤で娘に詰め寄られるシーンが印象に残っている。
配慮も遠慮もなく、娘が本音をぶつけたあの瞬間、2人は本当の親子になれたのかもしれないね。