このレビューはネタバレを含みます
私にとって観ていて嫌じゃない映画というのは多くないんだけど、嫌じゃないどころか観ていて嬉しいと感じる映画だった クローズアップが多い作品ではあると思うけどそれが嫌味じゃないというのは、すごい
ブレッソンの映画は本当はすべて映画館で観たい
目の輝きと同じくらい手が独立して語っている(それは日記をつけるクローズアップが何度も繰り返されて、「そうです」と説明してくれているせいでもある)
面白かったのが主題としてキリスト教のあれこれ(信仰を続ける/続けないの決定権が自身にあるのか、何のための祈りか、そもそも祈りに目的は必要か、等)がありながら、そんなものは無視して、この司祭の言ってしまえば些細な機微に同時代性を感じられるところ 夏目漱石の『文鳥』みたいにある種のしょうもなさがあって、すごく良かった こういう見方が良いのかは知らんが