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決戦は日曜日のReoのレビュー・感想・評価

決戦は日曜日(2022年製作の映画)
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 全然期待しないで観始めたけど、かなりいい感じでした。
 失言、偏見、ちょっとしたズレが積もった二世議員の頼りなさはテレビやらでよく観た姿だけど(現に実在のモデルが複数連想される)、この頼りない候補が当選できんの?っていうのは問題ではなく、むしろ地盤が鬼固いので公示の時点で実質当確の見込みっていうところがいいですね。あらすじで紹介されてるのでネタバレには当たらないけど、本来クソ候補だけど当選しそうっていう筋書きは仕掛けなんだし、宣伝の段階では伏せてもいいんじゃないかという気もする。
 上記の人格問わず地盤で受かるっていう仕組みに違和感を覚えた候補本人がわざと落選しに行こうとする部分はほぼ終盤なんですけど、ここの展開も「何しても当選しちゃう世にも奇妙な物語」的なユーモアがあり、故意の悪手がなぜか好転するウルトラCが実際にあり得なくはない絶妙なとこをついていていいです。選挙を下敷きに運命からの逃走を描くアイデアは本当にお見事という感じ。
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