幽斎

アサルト33 要塞病棟の幽斎のレビュー・感想・評価

アサルト33 要塞病棟(2021年製作の映画)
3.6
映画の好きな方には好きなジャンルが有る。私の場合はミステリー、スリラー。ですが映画の一丁目一番地はアクション映画だと思うのは子供の頃から変わりない。本作は友人に見せられて「ヤッパリね」な作品。

友人はアクション大好きで怖い映画は大の苦手。その友人をマンションへ招いて見せたのが2021年ベスト「マリグナント 狂暴な悪夢」。わざとじゃなくて、お前の一押しを見せろと言うから買ったばかりのBlu-rayを見せただけ。時折私が解説するが「例の」バトルが始まるまで本気でビビッてた。彼は伏見で日本酒関連の会社を経営してるが、招かれて報復措置(笑)見せられたのが本作。

友人曰く「超豪華キャスト夢の競演!」と自慢げに語るが、私にはこの面子がゴージャスにはサッパリ見えないが、別の友人に太鼓判を押されたので、そうなのだろう。Sean Patrick Flaneryはレビュー済「烏 カラス」「フラッシュバーン」出演するベテラン。売れそうで売れない代表格だが私の専門スリラー「ソウ ザ・ファイナル3D」にも出演するギリA級俳優。彼の場合は人柄が良いので出演作も途切れる事無くキャリアを積んでる。俳優は仕事の電話が鳴ってナンボの世界。本作でもキッチリ主演を務める。

Mark Dacascosはレビュー済「ジョン・ウィック:パラベラム」出演。スナイパー役と言うのも変な気もするが、Michael Jai Whiteも「ダークナイト」出演と、確かに筋肉バカだけても無い。友人は彼ら3人をスーパースターと崇めるが、私的にはWeston Cage Coppolaの父親はアノ人だなぁ~とか、Rob Van Damは確かに本人に似てるな~とか、ソッチの方が気に為る。関連人物を含めれば、確かに豪華スター。

邦題を見るとJohn Carpenter監督の傑作アクション「要塞警察」パチもんかと思うし、邦題はリメイク「アサルト13要塞警察」に寄せてる感も強い。午後ローにピッタリの案件だが、原題「Assault on VA-33」。VA-33は退役軍人を意味するがアメリカ英語で「警報」の意味も有る。しかし、シチュエーションは要塞ではなく閉鎖された病院なので、アクション・スリラーの最高傑作「ダイ・ハード」が正しい。シナリオの展開も既視感の強いダイ・ハードのパクリ。でも、私が気乗りしなかったのは俳優ではなく監督ですよ。

Christopher Douglas-Olen Ray監督、C~Z級専門だが、最近までChristopher Rayを名乗る。何と言っても代表作が「ダブルヘッド・ジョーズ」(笑)、タイトルを見ただけで気を失うが、有吉さんと夏目ちゃん(結婚おめでとう!)の新三大でヤッてたよな、コレ。前田有一とか言う映画批評家とは名ばかりの左巻きの政治的発言の多い人の案件だが、最高傑作が「トリプルヘッド・ジョーズ」もう、何がナンだか。

まぁ思ったほど退屈でも無かったし、Dacascosとの格闘シーンは有るので、其処まで酷くも無い。Flaneryのファンは見る価値有るかも。スリラー派の私にはオチが釈然としなかったけど、ロケ地の病院が全然ホスピタルに見えないとか低予算の悲哀も感じるが、監督の自費製作に等しいので、あんまり責められない。ソウ、Gina Holden何か見た事有るなと思ったら「ソウ ザ・ファイナル3D」でFlaneryの妻役の人だった、納得。

激安版「エクスペンダブルズ」かもしれないが、スターを揃えながらアクションするまでが長いけど、友人は「これはサスペンスを取り入れた監督の新機軸だ!」と私と正反対の意見なので否定はしない。Michael Jai Whiteは空気だしRob Van Damも車内から出ないので「何で呼んだの?」と思うが、皆さんお若くないのでコレで良いのか?(笑)。

C級ダイハードと思えば意外と悪くない、ビール片手に(飲まないけど)気楽に観て欲しい。
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