渡辺智子

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)の渡辺智子のレビュー・感想・評価

4.1
もうすぐ夏フェスの季節だけどそのはしりはウッドストックのコンサートだけど同じ頃ニューヨークのハーレムでカルチャーフェスティバルが行われた、実質的にはブラックミュージックのフェスだった、映像も撮られてたがなぜか長い間お蔵入りになっていたものを復活させて再編集したものでアカデミー賞のドキュメンタリー部門受賞した。ゴスペル、ブルース、ソウル、ジャズ、アフリカ、ラテンなどバラエティーに富んでいる、まだ大ブレイクする前のスティービー・ワンダーから始まり(ドラムソロあり)素晴らしい演奏が続く。背景にはベトナム戦争の激化、キング牧師の暗殺、黒人暴動といった暗い世相から目を転じさせようという政治の思惑もあったようだけどそれを越えて素晴らしいフェスになったようだ。メイベル・ステイプルとマヘリア・ジャクソンの共演とか鳥肌ものでした。皮肉なことにアカデミー賞の授賞式のときのウィル・スミスの騒動で監督のあいさつがかきけされたのは残念でした。しかしニーナ・シモーネは素晴らしい歌手ですね
渡辺智子

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