磯野マグロ

日大闘争の磯野マグロのレビュー・感想・評価

日大闘争(1969年製作の映画)
3.2
【人間だもの】71

経営側の使途不明金を糾弾し、がんばって闘争を続けてきた日大の学生たちだが、ある瞬間から急に潮目が変わる。映画の中では、正月を迎えるためにみんなで餅をついてたあたりまではまだよかったのだが、年が開けるとあれほどたくさんいたはずの参加者が激減してしまうのだ(餅つきは「続」かも)。
長びくデモ、勝ち目の薄い相手。将来への不安、義憤で成り立つ、生存への必要性とは違う闘争理由。みんな、勝ち馬に乗るのは好きだけど、負け戦からははやく撤退したいのだ。そんなん、当たり前と言えば当たり前。とても責められない。
映画としてはどうってことはないが、当時の生々しい記録として興味深い。みんな一様に話し方が「われわれは〜○○を〜××して〜」と文節ごとに切るので、何言ってるのか頭に入らない。
磯野マグロ

磯野マグロ