穏やかで、愛しい映画。
わたしだったらひねくれてしまうような理不尽なできごとがあっても、なんとか自分なりに消化しようとする陽の強さ。
わたしが学生だったとき言語化できなくて「もういいや」と諦めていたもやもやを、なんとか言葉にして相手に伝えようとする陸の誠実さ。
どちらも愛しい存在で、見習いたいなと思いました。ラストの手紙もほんとにかわいい。デジタルでべんりな世の中で、手紙とか絵の具とかレコードとか手料理とかにフォーカスされてるのがいいなと思いました。
これがもし現実の話だとしたら、こんなに穏やかにはいられないとは思うけれど、だからこそ現実とは少し違う、理想をちょっと反映させた、救いのあるお話だなと思いました。