鰹よろし

人狼ゲーム 夜になったら、最後の鰹よろしのレビュー・感想・評価

3.0
 森林警備員のフィンはとある事件をきっかけに新天地ビーバーフィールドへ。そこで彼はちょっとだけ先に赴任していてゴシップ好きなポストパーソンセシリーとイチャイチャしながら、癖のあり過ぎる住人たちと、街で唯一のホテルで金田一少年の事件簿さながらの密室〇〇事件に巻き込まれていく。

 これの原案となってるゲームは全く知らんのだけど、一人一人最初に主義や思想を明確に提示したりしなかったりした後は、議論とは名ばかりで基本的に他人の話を聞かず全く関係ないことひたすら喋ってたりナンパやセクハラしてたり、自身の役割を全うしたりしなかったり求められてない方向に張り切っちゃったり出しゃばったり、騙ったりで勝手に対立が促されぐちゃぐちゃしていく感じが、まんま人狼ゲーム(界隈と言っていいのかな?)のソレ。

 必ずしも正しい人間が良い人間が勝つとは限らない、しかし勝つべきだろう人狼というゲームの特徴、というか皮肉や揶揄がオモロイ。

 ゲームのためだけに集められた赤の他人たちが、自分の意思に関係無く役割を与えられ動機を創り出していくアチラには出せない、当初より動機十二分な出来上がったコミュニティの中での疑心暗鬼だからこそ出せる“あの”人狼ゲームの味を堪能してみては如何か・・・


「金田一少年の事件簿」...「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」(2010)...「耳を腐らせるほどの愛」(2018)...「屍人荘の殺人」(2019)...
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