このレビューはネタバレを含みます
個人的にこういう方向性が大好き
クライム・サスペンスというと知的でスマートなプロ集団っていうのが一つのテンプレとしてあると思うが、スマートさって時代に流される部分も大きいと思う
例えば、今回の金庫破りのアイデアもかつての名画から借用されたが、その名画を観たときに感じるスマートさについて、リアタイ視聴世代とそれ以降の世代だと感じ方は違うだろう
でも、おバカだけど勇気のある人が、小利口な奴を打ち破る姿は普遍的に応援される
主人公らの意向に沿わず、金を持ち逃げした裏切者もいるが、それでも後味が悪くないのは、弱者(一寸おバカなおじさんら)が強者に立ち向かう話だったからではないか？
物語には、憧れられる超人的な主人公もいるが、共感できる友人のような主人公もいる
本作の主人公らは、超人的ではないが人間味があり好感の持てる人たちで応援したくなる
ところどころの土臭いというか埃っぽい音楽もその主人公らにマッチして、いい味を出している
