ほくろ。落ちてこないオレンジ。ぺろぺろ音。トランシーバー。使い捨てカメラ。向き合わない家族。髪は父が切っているのだろうか。おばけなんてないさ。「霊の話はしとらんよ」。あみ子にだけ聞こえる音と、見えている世界。「みんな秘密にするよね、毎日、いっつも」。子どもは純粋だから思ったことを口にする。世間でよく耳にする言葉。本作を観ていると、年齢問わず理屈を理解できていてもいなくても、人は人を傷つけたり救ったりするのだと気付かされる。差異の無さ。本人の問題というよりは環境。向き合う大切さ。感覚的要素強め。理論的要素はおぼろげ。割としんどめでキリキリする話。あみ子演じる大沢一菜さんの実在感がすごかった。
