れーちゃん

ムーンライト・シャドウのれーちゃんのレビュー・感想・評価

ムーンライト・シャドウ(2021年製作の映画)
2.9
私は吉本ばななさんが大好きで、作品は殆ど読んでいる。ばななさんが描く小説はどれもゆったりしているけどかなり深い内容だったり、時に重たいテーマも多く扱っているが、作品からはどれからも「暗さ」をあまり感じず、どちらかというとキラキラした美しい情景が浮かんでくる。

本作は、ばななさん作品特有の情景の美しさ、ちょっと不思議な登場人物たち、小松菜奈さん特有の透明感を活かし描けていたものの、作品全体のトーンが暗くてどんよりとした気持ちになってしまった。

ばななさんの小説は大体が再生物語だったりするから最後は希望が見えて欲しいのに、本作では明るい朝が来たことと服の色味くらいでしかその表現がなかったように感じた。音もなんだかミスマッチ。。
原作を読んだ時、わたしにはもう少しキラッとしたラストが見えたので、ちょっと残念な感じがした。

どちらかと言うと『デッドエンドの思い出』とかを日本版で実写化した方が美しく、わかりやすく、良かったんじゃないかなぁ。

ばななさんや、ファンの方がこの作品を観てどう思ったか知りたい。
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