もんきち

スティルウォーターのもんきちのレビュー・感想・評価

スティルウォーター(2021年製作の映画)
2.0
「やるせなさ満点」

冒頭の淡々とした日常の丁寧な描写は〇。これでグーっと入り込みます。序盤ちょっとづつちょっとづつ話が見えてくる感じはなかなかウマい。オクラホマという地域柄や共和党支持者のニュアンスが日本人にはわからないのは残念。真犯人探しのサスペンス感や謎解き的要素はほぼ皆無。サッカー場で偶然見つけるなんていう強引にも程がある展開を見てもわかるように観るべき所はそこじゃなく。信頼関係皆無な父娘、酸素タンクを外せない母親、疑似家族、移民にレイシスト、南部でレズビアン、、、皆、実に際どいバランスとストレスの中で生きている。テーマは娘が口にする「マクトゥーブ」という概念そのものですね。ラストのポーチでの会話が深読み要素で〇。変わったり変わらなかったりするのは町の風景じゃなく自分自身か。面白かったけど遣る瀬無さしか残らない映画は個人的にはキツいので☆少な目。
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