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ナショナル・シアター・ライブ「ロミオとジュリエット」のaのレビュー・感想・評価

3.5
レディ・キャピュレットが印象的だった。キャピュレット卿のセリフをほとんど回したらしい。自分自身もdaughter, wife, motherという役割に縛られている中、ミソジニーとも言えそうなものを内面化してジュリエットの人権を完全無視して支配しようとする。ティボルトにも「言う通りにしなさい、さもなくば黙らせるわよ」みたいなことを言っていた。その権力を持って一族そのものをコントロールしようとする母親と、母親と同じような人生を拒む娘の衝突がロマンスよりも際立っていた。
ジョシュ・オコナーのロミオ、わたしがこれまで見てきた彼の役柄(よくわからない恋に突進したかと思うと突如発狂しだす)の影響による偏見のせいかもしれないが、ロミオの変人さや突っ走り感や危うさがよく現れていた。

役者が演劇っぽい演技をしている場面を映画っぽく撮影すると、違和感があることがわかった。普段のNTLらしく撮影してあるシーンはいいんだけど、中途半端なセットを背景に映画っぽい構図で演劇っぽい演技をアップで撮ってるシーンがむずむず。
ジュリエットよかった。
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