このレビューはネタバレを含みます
フィクションであることを前提として。
「更生の困難さ」を伝える良い作品でした
法律はもちろん道徳的に犯罪はいけないことです
しかしながら、作中の工藤兄弟のようにマルトリートメント(今回の場合、虐待や母親が目の前で殺される等)な環境で育った場合、いわゆる「正常な」思考ができないことがある、と少しでも多くの人が理解して欲しいなと思いました
被害者家族、遺族の方々に押しつけようとは全く思いませんが、阿川さんのように加害者へ寄り添う人も必要です
更生分野も社会福祉の一つであり、福祉はとにかくケースバイケースです
全てのケースに当てはまるとは思いません
法律で厳しく罰することに異論はないです
ただ、同時に宮部弁護士が行おうとしていた社会全体への啓発も大事でしょう
保護司という職業が無給であることに、福祉分野で働く人たちの過酷さが理解できる作品でもあります
阿川さんのように熱い思いで職務を全うしている方が大勢いらっしゃいますが、生活していくうえで労働条件の改善も話題にあがって欲しいなと感じました
ドラマを見てからようやく映画を見ることができました
個人的には非常に良い作品でした