有村架純扮する保護司の阿川佳代を通して、仮釈放による保護観察を受けた犯罪加害者のその後を垣間見れたのは、ある意味、貴重な体験だった。
ある事件をきっかけに、ふたたび動き出す過去の伏線が、観ていてまったく飽きない。
全体的に物静かな雰囲気のなかに刻まれたテーマがなかなか仄暗く、ヒロインがそこから懸命に希望の光を見出だそうとする足掻きが、美しく力強い。
『ミッドナイト・スワン』の草彅剛といい、本作の森田剛といい、かつて一世を風靡したジャニーズの「剛」は、なぜこうも、名優へとステップアップしていくのか。
2022.77