ポカリ

ディア・エヴァン・ハンセンのポカリのレビュー・感想・評価

4.0
『ラ・ラ・ランド』、『グレイテスト・ショーマン』と同じ音楽チームが製作に関わっている作品ということで、気になってはいたものの…予告で流れていた本作のメインテーマ"You Will Be Found"のサビのコード進行が『グレイテスト・ショーマン』のメインテーマ"The Greatest Show"と似ていてどことなくデジャヴを覚えたのもあってか、正直期待薄でした。…が、結論から言うと楽曲に恵まれた、映画館で観るべき一作!!!

いつもの如く作品情報をなるべくインプットせずに観賞したところ、歌い手がいる部屋や空間によって声の響き方が全く違ったので「これはもしや、レミゼ実写版と同じく口パクなしのライヴ録音では…?」と思いながら観ていたが、観賞後に調べたらやはりそうでした!キャストの感情が絶妙に入り混じった歌声を聴いていると、まるで舞台で生歌聴いている気分に浸れる故、シアターの良質なスピーカーで楽しむことをぜひともお勧めしたい…!

母子家庭だけど母親との関係構築が上手くできていない主人公や、身近な家族が亡くなったのに素直に悲しめないヒロインっていう初期設定は結構現実味があって感情移入し易かったな。ストーリー自体は2時間半近くあるうえ、展開の予想も容易にできてしまうし、途中グダる部分もあるのでもう少しコンパクトにまとまらないかな〜とは思ってしまったが…。

あと、主人公のベン・プラット(オリジナルミュージカル版から続投)だけが圧倒的歌唱力の持ち主で、それ以外のキャストの歌唱力は中の上という印象。でもそういったマイナス面を遥かに凌駕するくらい初っぱなから最後まで名曲揃いだったので、サントラヘビロテ確定っす。初見で1番耳に残って帰り道に思わず口ずさみたくなったのは1曲目の"Waving Through A Window"だったかも。曲調も歌詞も良すぎて開始早々涙腺が緩んでしまった作品は久方ぶりな気がするな…!とにかく楽曲が最高なのでいつの日かオリジナルミュージカル版も観てみたい…!
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