もちごろう

ディア・エヴァン・ハンセンのもちごろうのレビュー・感想・評価

4.1
賛否両論あるぽいですが、どの曲も聞きやすく、どこかおセンチで、私は好みでした。ついていい嘘と悪い嘘は確かにあると思うけど、結局、それが嘘であろうと、真実であろうと、人間は信じたいことしか見えないし信じないのでは、と思う。主人公浅はか過ぎてもやもやしたけど、ちゃんと報いは受けてたし、自死された家族もすがりたかったんだろうなとか思ってしまった。

それより、他人のことに良くも悪くもいちいち過剰反応する周り、集団心理に現代の闇を感じざるを得ない。ただ消費されるだけの感動と憎悪のsns劇場もうまく描かれていたと思います。

アメリカでは近年、10代の自殺率が急増しているとか、抗うつ剤漬けとか聞くけど、sns普及に相まって、孤独感や自己肯定感に苛まれる若者たちの苦悩を描いている点で、メンタルヘルス啓発の意味からも、意義深い作品ではと思った。主人公がもう少しハマり役ならなーというのが残念ポイント。歌はうまかったけど。
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