ちゃんしん

ディア・エヴァン・ハンセンのちゃんしんのレビュー・感想・評価

4.7
詩にするから伝わることもある…。

一人一人の想いや感情がよく伝わってくる。
セリフだと頭の中が文字としての断片的な要素を捉えてしまって、どうしても意識しないと感動しにくい面があるけど、詩になると、そのメロディや独特な抑揚などで、聴覚がより深く刺激されてストレートに感情を揺さぶってくる…。
こういう感じにしたからこそ、この作品は味わい深いものになったのだと思う。

この手法は「ラ・ラ・ランド」みたいな感じだな…。

とにかく、エブァンは過ちを認めてコナーの真の友となるべく自分のやれることをやり、彼と彼の家族に対する償いも出来る限りやった…。

人を思いやることが出来ないものが人から思いやられる存在にはなりえない…。

それが良かった…。

エブァンは自分のことを見つめるばかりだったが、誰もが違うし誰もが自分の世界を持っていることを知ればお互いの存在が理解出来る。
その為には自分という人間がどういう人間なのか?を知ってもらわないと始まらない…。
みんながみんな違う一人一人の存在。
違うのが当たり前。
違うから面白いしいいんだよな…。
だからこそみんなと違う自分を知ってもらうことが大事。
まあ、性格が合う合わないがあるから全員と仲良くすることは無理だけど…、というか無理する必要は全くないし…。
合わない人がいることも当たり前だから…、気にすることもない。
自分を偽ったメッキの仮面なんか、直ぐに剥がされてしまうから…。

ありのままの自分…、それでいい。

世の中にはちゃんと分かり会える人は必ずいるよ…。

全ての歌詞が良かったな…。

良作。
ちゃんしん

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