ジムとブラッドは事故死した親友ポールの甥レイと共に恒例のシカ狩りを行う為にニューメキシコの荒野に向うが、そこで次々と異常な事態に巻き込まれていく…というストーリー。
まずは登録ありがとうございます。これ、初見はテレビで深夜に放送していたのを見てその時のタイトルは「大砂漠デッドゾーン」だったんですが、何とも奇妙な映画で妙に強く印象に残ったので、VHSを購入して再鑑賞。
ニューメキシコの荒野にシカ狩りに訪れた男たちが遭遇する未曽有の恐怖を描いているんですが、周辺には動物の姿が見当たらず森も静か。やがて登場人物たちも突然異常な心理状態に陥いり、近くでキャンプしていた女性を巡って争ったり、森の中で仕留めた熊を生で食べたりと狂気の行動を取ります。しかし朝になると皆正気に戻り自分たちの状況に戸惑うばかり。皆が異常な状況になっても必ず誰か一人は普通で眠ってたりもします。観てるこっちも謎だらけで登場人物と同じく混乱してきます。時折入るネガ反転ぽい何者かによる「プレデター」のような主観視点も謎を呼んで不穏な空気を作ってくれますね。更に所々で事故死したはずの親友ポールが姿を現し「幽霊物なのかな？」とも思わせてくれます。
後半、インディアンの居留地の山小屋で事態の真相に迫っていく流れから一気にSF展開になっていきますが、全部主人公の推測でしかないんですよね。でも、逃げようとしたら山小屋が電磁バリアで覆われてる所からどうやら正しい様なのですが。最後に出てくる三葉虫かカブトガニみたいなクリーチャーはエイリアンという事であってるのかな？あの死に方は中々マヌケな感じで良いですね。そこまで再現しなくても(笑)
主人公が「何で進歩した生命体がこんな残酷なことするんだ！」って言ってますが、冒頭の研究室で彼が実験に使ってるマウスや狩りの対象のシカも喋れたら同じこと言うでしょうね。そう考えると深いテーマあるのかも。
登場人物たちはエイリアン？に操られて異常行動取りますが、それ以外ではあんまり揉めないのはちょっと新鮮。リーダーぶって嫌な感じだったブラッドもそんなに自分勝手なことせず仲間の為に助け呼びに行こうとしてましたしね。チャック・コナーズが一緒に行動する老ハンター役で出てますが、そんなに活躍することなく彼じゃなくてもいい役回りでした。上記の主人公のセリフに「弱肉強食さ」と返す所は渋かったですが。
TVMなのもあるでしょうが、凄く地味な映画ではありますが、何とも不思議な話で妙に印象に残る映画でもあります。