Tatsu

クライム・ゲームのTatsuのネタバレレビュー・内容・結末

クライム・ゲーム(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

近年のソダーバーグで一番いい。チードルの歩行から始まり、チードルの歩行で終わる。50年代のデトロイトの自動車産業を背景に、淡々と積み重ねられていく、騙し合いと暴力。撮影編集兼任のソダーバーグだけど、特に編集者としての技術は成熟したのでは。無駄なショットや繋ぎが見当たらないし、ダウンビートながら最短距離で話を進めていく。その中で、酒のボトルで愛人から銃弾を受け止めるデル・トロ(ただしその後即射殺)など、直接的には意味をなさないディテールをさりげなく入れる豊かさと演出の確かさ。マット・デイモンがあの役(フォード社の元重役)で登場したのは笑った。
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