過去鑑賞。
ジャンヌ・ダルクが異端として尋問裁判を受け、やがて火刑に処されるまでを描いた衝撃的な作品。1928年という時代に、これだけ真に迫った、そして感情表現の極みとも言えるクローズアップ技法の連続をしていたというのが、映画史的にもとにかく画期的...!
裁判官らがジャンヌを見下ろし、ジャンヌはそれを見上げるという構図然り、ラストの火刑シーンの上からのアングル然り、ただクローズアップするだけでなくアングルまで細かく意識されているので、より人物の心情が垣間見えて圧巻。ジャンヌ役のルイーズ・ルネ・ファルコッティの切ない眼差しも、とてもサイレントとは思えない臨場感を醸し出しています。髪もわざわざ剃ったんだろうなぁ、その女優魂に脱帽。
しかし、同じような場面が音なしでひたすら続くので、退屈に感じてしまう場面もあったのは確か...!内容もお察しの通りめちゃめちゃ重いので、眠くない時に気合い入れて観なくてはですね。