ハリコナ

ONODA 一万夜を越えてのハリコナのレビュー・感想・評価

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)
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終戦を知らされないまま1974年までフィリピン・ルバング島に潜伏し続けた小野田寛郎さんの物語。
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想像出来ないよね。ジャングルで独りで、ずっと戦争が続いてると思いながら生きていくことなんて。
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一番印象的なシーンは旅行者の鈴木が小野田さんと出会うシーン。
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いわゆる普通の若者の鈴木の前に現れた小野田さんは痩せて色んなものが削ぎ落とされてしまっている戦争中の佇まいそのもので、二人の現状の差に思わず息を飲んだ。
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津田さん痩せてるなーって思ってた頃は、この映画のための役作り中だったのね。
アップになった時の津田さん、上半身裸の時の津田さん、痩せ細っていて苦しかった。
何度も感じてるけど、津田寛治って凄い役者だし映画の中の津田さんが私は大好き。
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青年期を演じた遠藤雄弥、眼圧すごくて見応えのある俳優さんよね。
途中で成年期の津田さんに代わるシーンも違和感ゼロ。
小塚役、松浦祐也から千葉哲也へも良かった。
千葉哲也の声すごく好きなんだよね。
島田役のカトウシンスケが阿部寛のモノマネするつるたくやって人だとずっと思ってたけどエンドロールで「あ、違った」と気付きました。
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赤津役の井之脇君もすごく良かった。
オドオドして迷いの底に落ちてる感じがすごく良かった。

大好きな津田寛治が出てなけりゃ観てなかったと思う映画。
でも観てよかった。観ることが出来て良かった。
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