小学生の頃、テレビで横井庄一さんと小野田寛郎さんが相次いで帰国されたニュースを観て、まだ、戦争が続いている人がいることに強い衝撃を受けた記憶がある。特に小野田さん(少尉)の鋭い眼差しと敬礼をする姿がとても印象的だった。
本作で、小野田少尉が陸軍中野学校出身ということ、一緒にジャングルで生活していた兵士がいたことを知った。二俣分校(浜松市天竜区)というものも知った。
小野田少尉そのもののような津田寛治の演技に感動した。
上官の命令があるまでは投降しないと言った小野田少尉。使命を貫いた意志の強さは尊敬される面もあるようだが、これは戦争の悲劇なのではと思ってしまう。
昭和の記録、戦争の記録の一つとして、価値がある作品だと思う。