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死霊のはらわた ライジングのSSDDのレビュー・感想・評価

4.2
■概要
ギターの調整士としてツアーで多忙にしていた女性は、姉家族に会いに訪れた。取り壊しも決定している古い建物で家族と再会し話しているが、マグニチュード5.5の地震が起こり、露見した地下から"死の書"を見つけてしまい、死霊達が現れてしまう…。

■感想(ネタバレなし)
サム・ライミの出世作となった作品の正式リブートの続編。リブート一作目から引き続きコメディを徹底排除したシリアスな展開で、本作もゴアでスプラッター表現が過激。無慈悲なホラー作品としての徹底具合がリブート版の方が好みです。

主役のリリー・サリバン氏がロッカースタイルが似合う美人で、出てくるキャラクター達もしっかり愛着を持てる個性を描けている。

ストーリーは単純な分整合性はしっかり取られていて、伏線もしっかり回収されていて抜かりない。

安心して観られる映像クオリティが逆にグロテスクが苦手な人には厳しいですが、終始楽しめました。
やっぱりメリケンホラーはこうでなくてはという酷暑に打ってつけな作品でした。
ところどころにオマージュもあるし、シリーズファンは待ってましたと伝統芸能も過分に楽しめます。









■感想(ネタバレあり)
・タイトルコール
始まり方が最高にかっこよくテンションが上がる。湖に若者が旅行からのゴア殺戮。
湖から重力を無視して浮き上がる霊に取り憑かれた女性の後ろの森から"Evil Dead Rise"が浮上。素晴らしい。

・オマージュ
取り憑かれて死んだ母親を浴槽に突っ込んでから、怪異が起こるシーンはシャイニングのホテルのババア入浴シーンとよく似ててオマージュされててニヤリ。
エレベーター開いての血スプラッシュは完全にシャイニングでたまりませんね。

・整合性
死者の書が表に出る条件を初めから提示しっかりしている。
-いつ
マグニチュード5.5がロスで起きた時
-だれが
長男が
-どこで
ロサンゼルスの旧銀行の建物
-なぜ
金目の骨董品だと思ったから、金が入り用で
-どのように
地震で地下が露呈したことで墓地が出てきた

かけたレコードを止めることも出来ず儀式が完成することも、後の聞いてないレコードを電源が落ちた状態で再生できるのは叔母が、ギター調整士だからと整合性は矛盾がない。
ここらへんはシナリオ書いてる時に整合性確認できるんだけど複数人いないと見落としてたりするんだろうな。そういうつまらんミスもなく安心設計。

・総評
しっかり最後にチェーンソーでカタを付けるあたりリブートとして素晴らしいし、大体最後使った武器放り出して逃げるけど持っていくあたりの芸の細かさが好き。
しっかりとしたスプラッターでチーズ削り器とか、タトゥー用の器具、ガラス咀嚼など諸々痛そうなシーンの数々がゾワゾワしましたね。
湖のシーンにどう帰結するのかと思ったら、死霊に取り憑かれてそのままドライブしてたんかいは、少し笑いました。
いやーまったく救いがないなぁ素晴らしい。
また続編があることを期待してます。
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