見合い結婚、男尊女卑、家父長制、穢れ、宗教的思想。
家に、台所に、女性を縛り付けるインドの暗部を凝縮した映画だ。
特に保守的な中流階級に今も根付く悪しき風習は、真綿で首を絞めるように徐々に、それでいて確実に、彼女を追い込んでいく。
女性の生きづらさを台所で表現したことは諸手を挙げて称賛できる。
インド映画を見慣れた人ならわかると思うが、普段からインド映画を観てて嫌だなあと思うところが全部詰まってた本作。
実際にこういう映画が作られることも、人の目に触れることで現実を知ることも大切だけど、嫌なところしかなくて単純に映画として好きじゃない。
