グレート・インディアン・キッチンの作品情報・感想・評価

「グレート・インディアン・キッチン」に投稿された感想・評価

夫が家事をしてくない!とお嘆きのあなたに朗報です。
夫婦の映画館デートに是非!
誘うあなたは、タイトルとジャケットデザインに騙されないで!
明るく見えて…実はこれ、フェイクです。

インド映画のポテンシャルがすごい。
また新たなジャンルを開拓してきた。
それは、家事アクション。

由緒ある家の男性とお見合い結婚した女性。
それは、地獄の始まりだった…。
料理、掃除、料理、掃除、料理、掃除、洗濯、料理、掃除、洗濯、たまにベッドイン。
オーバーな演出は一切ない。
ひたすら繰り返される日常。
淡々と映しているのに全く飽きない。
シャンタル・アケルマン監督の「ブリュッセル1080…」を彷彿とさせるが、それともまた違うインドならではの切り口で魅せてくれる。
家で何もしない男性陣とのカットバックが毒々しい。

役名がなくても、全然問題なく通用する脚本力。
フラストレーションが溜まった末に、ついにしてやった!爽快感。
できれば、最後まで踊らないインド映画を貫いてほしかった。
でも、主人公は踊っていない。
私は踊りを指導しても、世の中に踊らされないという信念の表れか。
娯楽ものから、確実にステップアップ。
まさに今、インド映画が成熟の時を迎えている。

洞察力に優れていて、日本の家庭にも見られる面がある。
ぐーたら夫を連れて映画館で本作を観れば、改心すること間違いなし!

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=k_E6ctiFn6I
やぎ

やぎの感想・評価

4.0
インドの家父長制と女性差別を淡々と描いた胸糞映画。家事の合間に何度も手を洗う妻の姿に心が苦しくなった。
結婚は女を都合よく奴隷扱いできる制度なんだし、この特権を男は手放したくないよなぁと考えながら見てた。
ラストは妻、良くやった!でも夫が変わるのは無理だった。
かくわ

かくわの感想・評価

4.0
タイトルから想像する、幸せ家庭のグルメものとは程遠い、家父長制とミソジニー(女性嫌悪)を扱った作品。
分かってはいたけど中々辛い。暴力などのある意味で、非日常的で分かりやすい辛さではなく、家庭内でのごく日常で起きているであろう痛みを見せられている。

台所での、妻(名前は出てこない)の手際の良さと作る料理が美味しそうな反面、それを食べる男たちの態度(食べ方)があまりにもかけ離れていて、もはや妻を見守る感覚。またこの家族の男たちも、カーストや社会的地位はそれなりに高く常識もありそうなのに、家ではそう見えないのも、彼らにとっては「家では男が一番偉い」という常識に囚われていそう。
『パッドマン』でもありましたが、生理を穢れとして扱う因習も相当根深い。

今後インド映画で、家族や女性をを語る上で外せない一作と感じました。

本作の、IMWさんによるネタバレなしのトリヴィア集は以下リンクで。
事前に知っておくとより楽しめる背景・基礎知識が満載です。
https://note.com/india_film/n/n7cfe601cde3d?magazine_key=m667d277b19d0

あらすじ--------
ケーララ州北部のカリカットの町で、高位カーストの男女がお見合いで結婚する。夫は由緒ある家柄の出で、伝統的な邸宅に暮らしている。中東育ちでモダンな生活様式に馴染んだ妻は、夫とその両親とが同居する婚家に入るが、台所と寝室で男たちに奉仕するだけの生活に疑問を持ち始める。教育を受けた若い女性が、家父長制とミソジニー(女性嫌悪)に直面して味わうフラストレーションをドキュメンタリー的タッチで描く。
同時に、2018〜19年に最高潮だった「シャバリマラ寺院への女性参拝問題」※もサブテーマとして現れ、伝統的ヒンドゥー社会での「穢れ」観にもメスが入る。公開後、多くの議論が巻き起こった話題作。日本初上映。
※同寺院は伝統的に女人禁制(初潮から閉経までの間の、子供を産める状態の女性の入山禁止)を敷いていたが、女性の法曹関係者による訴えが2018年に最高裁で結審し、女性参拝者の排除を違憲とした。
IMW公式サイトより--------

マラヤーラム語
字幕翻訳:加藤栄子

2021-215-148
nhr703

nhr703の感想・評価

-
胸糞なんだろうな〜とわかっちゃいたけど観賞。なんてことない普段の日常をただひたすら描いているだけなのに考えさせられることいっぱい。

ゴハンがとても美味しそうなのが逆に泣けてくる。毎日ひたすら食事の準備して洗濯して箒ではいて床を磨いて…何度も食器用洗剤で手を洗うのが切ない。。

比較表現が随所に折り込まれているのがまた考えさせられた。近代的なお家、トースターで焼けたパン、旦那にお茶を入れさせ、ごはんも作ってもらってる嫁側の身内の様子。手の込んだものなんかじゃない、即席料理。
ヘルパーとしてやってくる女性の職業としての家事、そして手の抜き具合。
巡礼問題は解放を求めている女性もいれば、「私たちは閉経まで待つ」(旧慣習を守る)と訴えてる女性たちもいる事実。
比較することによって、問題が一層浮き彫りになるのだ、と。

それにしても、生理が穢れ、っていうのは本当に人が作った文化なんだろうな〜って思う。くだらなすぎ。生理が無かったら人生まれなくなるけど大丈夫か??

旦那や義父は完全に殴りたいけど、彼らも意地悪しようと思ってやってるわけじゃないのが根深い。彼らにとってはアレが当たり前の世界で、おかしいなんて思ったことはなく、これが一番素晴らしい文化、と思っているわけだから。
私からしたら完全に悪だけど、彼ら視点からしたら嫁が奇天烈でトンデモナイ女だった、という認識になるわけで。少し見方を変えれば世界はまるで違うものになる、違う印象になる。
旦那の職業は教師で人に「教える」仕事、というのも実に皮肉が効いている。

あと指摘されたら機嫌悪くなって黙り込んで謝らせて、とか完全にモラハラど真ん中でモラハラは世界共通なのだと衝撃だった。

でも排水溝くらい早く直してやれ……

このレビューはネタバレを含みます

IMW2021
ミソジニーの胸糞映画だった
最後旦那が変わらずのままなのと解放された彼女とが象徴的。
あれだけのことがあってもする側はまったく悪いという認識はないままということなんだろうな…
インディアンムービーウィーク2021パート2にて鑑賞。

一番観たかった作品。

長い静寂の後、映画は始まる。
今思えば嵐の前の静けさなのか。。。

インドの家庭的な台所の風景から始まる。
野菜を切っている映像だったり、炒めていたり、テンパリングしていたり。
その見慣れない風景にワクワクする。
とても楽しく見ていた。

そしてそれは繰り返される。
何回も何回も。

見ているこっちは苦しくなってくる。
何回も何回も繰り返される映像に苦しくなってくる。
でもそれは映像が苦しいのではなく、その日々が苦しい。自由のない女性の日々が。。。

都会的な家庭で育った女性と、昔ながらの考え方で育った男性。

女性の人権が無視された様な昔ながらの考え方に苦しむ女性。

やがてそれは爆発する。

なんという爽快感だろう。

スカッとした。

スカッとした…けれど、この問題はまだまだ続く。

遠い外国の話ではない。
日本にもまだまだあるはずだ。
女性蔑視の考え方。

無くならない方がいい古き良きものと、無くなった方がよい古きものがあると思う。

これは完全に後者。

世の中が変わればいいのではない。

この映画を見た一人一人が変わらなければいけないのだろう。

とにかく素晴らしい映画だった。

賛否両論あるのも頷ける。

この映画を作った方々に拍手である。

相当な告発。勇気だと思う。
mewmew

mewmewの感想・評価

1.5
よくやった!としか、、、

序盤から美味しそうなゴハン作ったり、ダンスのレッスンしてたり、珍しく富裕層のお屋敷が舞台だし、で期待してしまったのだが、まー胸糞悪いし、時代錯誤な男達に呆れて何も言えねー、、、
あんなクソヤローどものためにあんなに頑張って家事する必要なんてない、と思ってしまうけど、ずっとそれをやってきたお義母さんが(の時代の女性が)可愛そう。

まあけどみんなに知って欲しい事実かも。
観てください。ぜひ。

音楽もダンスもほとんどなくて、静かなドキュメンタリーみたいな映画ですが、一瞬たりとも眠くならなかった。

インディアンムービーウィーク2021 パート2
とても素敵なタイトルがついてるので
心温まる良いお話かと思いきや
皮肉たっぷりのタイトルだった‥。

こんな結婚生活は絶対嫌だ😭
家事を全く協力してくれないどころか
文句ばかりの旦那と義父。
態度悪すぎだし言ってることめちゃくちゃだし何度ため息をついたことか‥。
ひたすら料理してひたすら洗い物して
ひたすら掃除をする映像が辛かったです。
特に洗い物‥匂いが嫌で洗剤で何度も
一生懸命手を洗ってる姿に胸が締め付けられました。

そんでもって夜の営みよ‥。
主人公の要求に対しての旦那の回答が
最低最悪だった。
性欲の捌け口にしかしていない証拠。

罵倒されながらも散々働いて
夜は好き勝手されたら病むわ。

『パッドマン』を観て
インドは生理を汚らわしいと考える風潮があることは知っていましたが、
本当意味わからん文化。
この映画に出てくる
「生理は汚い物じゃない」と主張する裁判が
実際にもあったらしいが
そんな簡単に浸透する訳でもなく‥。
お赤飯を炊く文化を教えてあげたいですね。


こう言う女性を見下してるのに無自覚な男性がインドに限らず沢山いることもわかってるけど、

男性がみんなそんな人達ばかりじゃないとも思ってます。

男女ともに怒りを覚えて欲しい映画。
こう言う主張は
女性ばかりが声を上げても届かないし
社会は変わらないから
男性に協力してもらえたら良いなと常々思います。

インド映画祭だけじゃなくて
しっかり公開されて欲しい映画。
るめ

るめの感想・評価

5.0
間違ってはいけないのは、宗教だろうと、文化だろうと、誰であろうと他人の人権を踏みにじってはいけないということ。
たとえ人権が西洋的な文脈から生み出されたものであったとしても、誰かの犠牲の上にしか成り立たない制度なんてクソ。たとえ抗いがたいものであったとしても、それを是々非々と諸手を挙げて粛々と従うことは怠慢である。

レビュー記事を読んでから観たため、もうものっっっすごく心して臨んだのだけど、想像以上に胸を抉る、抉る。
劇伴が全くなく、とにかく徹底して日常の音しかないのも、私の記憶違いかもしれないが、登場人物の名前がほとんど出てこず、「お前」「嫁」「あなた」「お姉さん」ばかりだったのも、これは映画の中だけの話ではないということを余計に突き刺す。

溢れる汚水は彼女の心だったんだな……。
器が壊れる前に、気づけて、全てをぶちまけられて、逃げられてよかった。

ラストの踊りにはもう鳥肌が止まらなかった。
圧倒的に今年ナンバーワンの映画です。
誇張ではなく、全ての人に見てほしい。上映館も上映日も限られているのが本当に残念。

THANKS SCIENCE!!
碧

碧の感想・評価

3.5
何でわざわざ胸クソと分かっていて胸クソを観に行くのかなあと思うんだけど(自分のこと)。

誰かがはっきり言ってくれたらスッキリする、みたいなのはあるよね。
上沼さんが旦那さんの悪口を言ってるのを聞いたらスッキリするのに少し似てる。

あまりインド(よその国)という気がしなくて、頭叩き割ったろか!!とムカムカした。

最後が思いの外大胆。




【ネタバレ】




早く気づいて離婚できて良かったねえ…。

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