この監督のモヤっとした感じ、見終わった後あんまりスッキリしない感じがとても好きで、最初からそれを期待して見た。裏切られなかった。
主人公の調子がどんどん上がっている時、どういう落ち方をするのかドキドキした。
うまくいきそうでうまくいかない。
良心と悪意が同居していて、あるきっかけやタイミングでどちらも現れる。いついかなる時も「善」「正直」なんてことはない。
チャリティーの人も刑務所の人も自分たちの名誉を守ることに必死だ。
SNSでは人のことをあれこれ批判する多数の人がいて、それを利用して自分の優位を主張する人もいる。
生きていくのは大変だ。誰だって間違うことはある。大きく間違ったり小さく間違ったり。
ハッピーエンドではないがバッドエンドというほどでもない。彼には恋人や息子、姉家族など味方がいる。一人で耐えなければならないわけではない。そういう意味では幸せかも。