英雄の証明の作品情報・感想・評価

「英雄の証明」に投稿された感想・評価

Garu

Garuの感想・評価

4.0
英雄と条件

英雄は個人が努力してなるのではなく、その周囲が作り出すもの。
普通にちょっと考えればわかることを上手くドラマにしている。

彼は普通に生きて、普通にバカな行動をとっただけだった。悪くない。
ラストシーン素晴らしい。なんて間。なんて切なさ。
"英雄"ではないんだよなぁ。
NIPPONのコトバ、オオゲサデス。

ラヒムの状況を考えると良心にゃ感心する。
だが決して英雄ではないからね、ラヒムは。
それでもHEROをそのまま"英雄"ってタイトルにしちまうのがクサい。胡散臭くなっちまう。劇中の取り巻き以上にラヒムを1番持ち上げてんのが NIPPONのコトバでした。
このタイトル&怪しいお髭フェイスのお陰でラヒムがイイモンかワルモンかマジで疑っちまった。
NIPPONのコトバ、オオゲサデス!

借金相手の言う事も間違いじゃないからね。
誰の立場で観るかによって色んな考え方ができる面白い映画でした。

何にせよ巻き込まれた息子!
この子のこと考えた大人がいないじゃないか!

ラヒムが最後の最後に息子を守ったその良心にこそ英雄をみた。それはオオゲサデス!
でもあのラストがなけりゃ、締まりの悪い映画だったぞ。
面白い
人がいかに「美談」「イイ話」に惹かれ翻弄されていくかという寓話
主人公は善行のイコンとして周りの人間に利用され、その証明に小さな嘘を積み重ねる

そしてそんな大人のエゴに振り回されるのはいつの時代も無垢な子供達である、と言うのをファルハディは一貫して描いている

なかなか良くできていて面白かっただけに盗作疑惑が出てるのが残念だ
Yu

Yuの感想・評価

3.0
うーん単調な気がする。
釈放中に金貨を拾い、盗まずに持ち主を探して返す主人公。その行為が注目され、小さな嘘をきっかけに事態が動き出す…
この監督の作品は淡々とストーリーが進み、心情に訴えかけるような描写が少ない気がする。
話は面白いから観ちゃうけど、グッと込み上げるものはあまりないような感じ。
たまご

たまごの感想・評価

3.7
誰もがちょっとずつ身勝手。これが普通の人間ってもの。


普通の人が普通の行動をしただけで、英雄にもその逆にもなれるという社会実験。
日和見な世間の評価が次から次へと変わっていく速度に、乗り物酔いしてるような疲労感を覚えた。

英雄(人の物を人に返すだけで英雄かどうかは別として)に"英雄らしさ"を過剰に求めてしまうのは気持ち悪い。
とはいえ、彼の不器用な言動の数々に、これだから刑務所に入ってるんだよね、と突っ込みたい場面が多い…
イランでもタクシーはやっぱりイエローキャブ。

タイトルは知ってたけど観るつもりは無かった作品。
アスガー監督の前作のレビューで仲良しのレイチェルさんが"特別感があり過ぎる"と書いてられたのと、寡婦(寡夫)仲間のみぃ猫さんが"とても面白い作品に出逢えた"とレビューされてたので急遽観てきました。

就職するには証明が必要、って話し。
ここ数年ミニシアターではアメリカやイギリス以外の国の映画もよく上映されるようになってきましたよね。
これはイランの映画。
知り合いに訴えられ服役中のラヒムは、婚約者が拾った17枚の金貨を元手に示談しようとするが交渉は決裂。
徐々に罪悪感が湧き金貨を持ち主に返そうとする。
その行為がマスコミに美談として取り上げられ、まるで英雄のように祭り上げられるのだが…、って話し。
よく海外の映画の刑務所のシーンで、囚人との面会を看守無しでやってたり、自動販売機が置いてある娯楽室みたいな所でやってたりするじゃないですか。
日本だとどんなに些細な罪だろうとガラス越しだし看守が必ず立ちあってるし。
今作の舞台、イランには囚人に休暇まである。
その間の行動は結構自由みたいだったけど、一体どう言う仕組みなんだろう。
今作、最近よくあるソーシャルメディアに翻弄される話しなんですが、主人公が人気を得るために何かをやるのではなく、彼の行動をいちいち疑うような書き込みがされ、名誉挽回の為に小さな嘘を付き、更にそこをツッコまれ、また嘘をつき…、と言う負の連鎖。
負債者のおっさんがかなり偏屈で観てて腹立つんですが、主人公も微妙にポンコツなんです。
そのポンコツぶりが絶妙で、自分も同じ事をやったかも?と思わせるから物凄く惹き込まれました。
刑務所のシステムと同じく、これも文化の違いだと思うんですが、イランでは何より名誉を重んじる。
悪い事してるのに名誉のために息子を利用出来ないとか、最初に息子を連れ出したのは主人公なのに?
主人公の離婚の経緯が描かれてないので、何故あれほど債権者とその妹で主人公の元妻が主人公を嫌うのが良く分からなかったです。
派手なシーンは一切なく、コピーの"英雄か、詐欺師か"と言うようなミステリー展開も無いけど、飽きる事なく物語を魅せる脚本・演出は凄いです。

これ観るのに久しぶりに京都シネマに行ったんですが、丁度会員の更新時期で更新したら招待券1枚貰えるのでそれで観ようと思ったたんです。
で窓口で「会員の更新したいんですけど」と言ったら、「ネット会員様なのでネットで更新出来ます」とスルーされちゃいましたw
払う金額は同じだけど何か納得いかないw




*********鑑賞記録*********
鑑賞日:2022年4月30日
鑑賞回:17:25〜19:35
劇場名:京都シネマ
座席情報:スクリーン2 H-1
上映方式:2D 字幕
レーティング:G
上映時間:127分
備考:会員(1000円)
**********************

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だま

だまの感想・評価

-
主人公も周囲の人も善人でも悪人でもない。どこにでもいる人たち。なのに関係性はこじれるばかり。状況は悪化するばかり。胸がざわざわして居たたまれない。皆ささやかな幸せを求めているだけに思えるのに。ただその幸せがお金や他人の評価に左右されてしまうから。厄介なんだろうな。
のん

のんの感想・評価

3.3
借金で服役中の囚人が、大金を持ち主に返したことから英雄としてもてはやされ、そして後に疑惑をかけられていくという話。
囚人に休暇があったりして文化の違いに驚きつつ、それでも美談と疑惑と大衆というのは同じような感じだなと思った。
あえて描写(人物や語りそのもの)に一分の隙を与え、次で埋める。この連続で隙のない作品とするファルハディの冷静な手腕を大いに堪能。

スマホ画面をほぼ見せずにSNSを描く姿勢に感動を覚えた。あと「髭を整える」という具体例が参考になった。
Sayoooo

Sayooooの感想・評価

-
拾ったお金を返した囚人がチヤホヤされて、そっからどんでん返しになるストーリーはおもしろかった。

そして、ちょうど公開タイミングで監督が脚本の盗用で元教え子から訴えられて罪が確定していたけど、それについてもこの国の司法制度の闇がある感じがした。

コーランをベースにしているはずなのに、人間の欲とか偏見で人を捌いているように見える。

そして、わたしはなによりも小道具にされた吃音の息子に違和感を感じる。
映画の中では、小道具にされそうになってラヒムが怒るけど、この映画全体を通して吃音である必要はあったのか?と疑問。
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