はなかすちゃん

レッド・ロケットのはなかすちゃんのレビュー・感想・評価

レッド・ロケット(2021年製作の映画)
4.0
もう全然好きになれないというか、絶対側にいて欲しくないこんな男!という感じなんだけど、なんかもう突き抜けたクズっぷりなのでもうこの人はこのままなんだろうなという諦念とともに見られる。どんなときでも絶対に自分を正当化するし、全て自分に都合のいいように解釈する感じ、ホラーよ。
映画にモザイクはいらんやろ委員会に所属しているので、この映画の全くモザイクかけない姿勢はあっぱれでした、夜の工場地帯を全裸で走るいい年したおっさんの姿見られるなんてすごいよね。インシンクの懐メロが要所要所で流れるのも笑う。
そんな全裸ダッシュの夜を越えてボロボロの姿で、ゴミ袋につめた最低限の私物と200ドル握りしめてたどり着いたストロベリーの家の絵本みたいな、夢みたいな色彩の現実味のなさ!

いやはやなんかすげえ男を見せられた、、と思いながらタイトルのレッドロケットの意味を調べて、いやめちゃいいタイトル!と衝撃を受けた。受け付けね〜〜と思ってたマイキーの全ての言動、妻をポルノ業界に引き入れて、良い部分は自分の手柄として自慢して、悪い部分は自己責任と突き放したりとか、全く同じことをストロベリーにしようとしているところとか、そういうどうしようもなさを皮肉るようなタイトル。劇中がちょうど選挙戦の時期で、トランプの描写がちょこちょこ出てくるのもこのタイトルなら納得。面白かったな〜


23-61