ド田舎のシングル家庭の美少女が、不毛な地元を出たい気持ちにつけこむグルーミングの末に元AV男優に売られるまでのカウントダウン。
sex work is work派の人にはまた見え方がちがうんだろうけど、わたしはそう信じるまではいってないからこれを「クズすぎw」って笑えなかった。社会のすみっこの忘れられた人々をバカにせず、でもおもねらず、ファンタジーにおちない醒めたリアリティを保ちながらグレイズを一回しみたいな独特の位置取りは健在で、それはベイカーの立派な才能なのはわかる。でもそれで覆い隠していいと思えないよ。
環境がちがえばわたしがストロベリーだったかもしれない、友人が、母が、姉が、祖母がストロベリーだったかもしれない。そうでなくても現実にそういう女性はたくさんいる。そしてそれを「売った男はクズだなあwでも憎めないね」って言う第三者に耐えられないし、耐えられないものにわたしはなりたくない。
シリアスすぎて向いてないね。映画と人の不幸なマッチングだった。