水蛇さんの映画レビュー・感想・評価

水蛇

水蛇

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Playground/校庭(2021年製作の映画)

3.9

かわいい姪っ子のランドセル選びながら、こんな小さな体に背負っていくの?ってこみあげるものがあった。心配でも信じて送りださないといけないんだよね。でも子どもの法で動く子どもの世界では大人って大したことが>>続きを読む

フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.6

構成はすでにちゃんとノーランで、でもいい感じに厚みがないのがデビュー作っぽくてわくわくする。予算も機材もテクニックも限られてるんだから厚みがないのは当然だし、だからこそ地金のような作家性が際立ってるの>>続きを読む

父と子のキャンプ・セラピー(2016年製作の映画)

3.5

親より年上なのにずーーっと初恋泥棒のガンブランこわい。未だに毎回セクシー更新してくるから初恋が終わらない。映画のノリがいまいち合わないからなおさらずっとガンブラン見てた。そもそもガンブランが出てなかっ>>続きを読む

ハニーボーイ(2019年製作の映画)

-

セラピーというかカウンセリングの一環なんだろうな。ラブーフが女性達に告発されたようにあそこまで損なわれてしまった経緯というか、そのあたりについては痛いほどわかった。きっとわたしには覗けないような深い穴>>続きを読む

キューティ・バニー(2008年製作の映画)

3.3

知性を見せつける会話が「ハワイはアメリカに含む派?」とかで笑ってたら脚本は初代キューティーブロンドのコンビなんだ。納得。普段こういうキラキラピンクジャケットのガールズムービーみたいなのに興味ないパート>>続きを読む

ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年製作の映画)

2.7

ホラー好きの友人に説き伏せられて観たけど酔ったし泣いたしめちゃくちゃ。出来のいいホラーとちがってテンポよくこわいことが起きずにグダってる時間がわりとあるのが逆にリアリティ醸してて、明日からの夜道がこわ>>続きを読む

はなればなれに(1964年製作の映画)

3.8

アンナがかわいすぎて未だに1/3も頭に入ってこない。監督の好きって気持ちが溢れてるところは「イルマ・ヴェップ」といい勝負で最高。カメラ越しでさえこんなにかわいくてたまらないんだから対面したら映画でもな>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.5

子どもだからできることとできないことがあるよね。大人だったらここで終わらなかったのにってことばっかり当時は考えてたけど、今になって思い返せばわたし達がいたのは子どもの行き止まりであり大人の禁足地みたい>>続きを読む

COUNT ME IN 魂のリズム(2021年製作の映画)

4.5

はーー最高!わたしがバンドマンと付き合うならドラマーしかいないっていつも騒いでるのはこういうことですみたいな気持ちになる。

ほんとは性別とかの属性で感情移入したくないしもっとフラットに触れたいけど、
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セールスマンの死(1985年製作の映画)

-

原作が鬱だから観たくない気持ちとキャストが豪華だなっていう好奇心が長年拮抗してたけどついに観た。冒頭20分で期待を裏切らないしんどさ。若いマルコヴィッチとホフマンの演技の鍔ぜりあいで火力も右肩上がり。>>続きを読む

西湖畔(せいこはん)に生きる(2023年製作の映画)

3.1

日本版ポスターのヴィジュアルがピークだったかも。安らかさと爽やかさと仄暗さと拭いきれない泥の感覚、フォントも素晴らしい。水面に揺れてるような「に」がさみしげ。映画館で見逃してたから配信にきた瞬間に飛び>>続きを読む

栗の森のものがたり(2019年製作の映画)

5.0

自分がどんな星に生まれて生きてるのか思いださせてくれる。わたしたちは幻や夢物語じゃない真実のおとぎ話として生きてる。

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

4.0

おじさんだけで続々と女性の体に関する判断を否決していくの恐怖。しかも日本が未だにこの段階でさらに絶望。

前にわたしは自分の体について決定権を行使するつもりでミレーナの予約をしてた。でも実はかなり効果
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写真家ミック・ロック ロック・レジェンドの創造主(2017年製作の映画)

3.0

記憶に焼きついてる写真が次から次に出てきてたのしい。ルー・リード大好き。

ミック・ロック本人の人となりってはじめて知ったけど、どことなくウォーホルのスーパースターたちを思い起こさせるハイパーさがあり
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ぼくが天使になった日(1999年製作の映画)

-

目立たないいじめられっ子に特技があった!見直した!っていうの正直よくわからない。特技があるのはすばらしいしどんどん評価されるべきだしそれをきっかけに相手のことを知るって最高なことだけど、みんなに一目お>>続きを読む

ねこぢる草(2000年製作の映画)

-

にゃっ太とにゃーこが想像以上にかわいくて辛いよー

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.4

再見。自分の名前がマリアじゃなくてよかったと思ってしまう。オオカミの「マリ〜↗アー↘」の声だけで鳥肌もの。

コロニアディグニダが目を背けたいほど残虐だからこそ、たぶんわたしたちはこうしてシェーファー
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魅惑の巴里(1957年製作の映画)

3.5

女性像が古くて引くけど時代が時代なのでしょうがないとして、それ以外は普通に楽しい。特にケイ・ケンドール最高だな〜最初は親身で面倒見のいい心配性のお姉さんだったのが、次の証言では香水瓶にお酒を入れてシュ>>続きを読む

blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド(2024年製作の映画)

4.0

3/4人が膝を痛めてたり3/4人がお腹出てたり(手足は太ってないのが中年すぎる)髭も白かったりするけど、男性でも女性でもいろんなものを身をもって潜りぬけてきた人の顔や身体って美しい。4人ともわたしが写>>続きを読む

ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード(2017年製作の映画)

3.5

(元)少女にとってスリッツやレインコーツは永遠に偉大なグランマみたいなもので、わたしはスリッツを熱心に聴いてきたわけじゃないけど上の世代がずっと語り継いでくれるから忘れたことはない。反論も悪態もこうい>>続きを読む

ザ・プレイヤー(1992年製作の映画)

3.1

アルトマンの皮肉のよさって「ここまで的確な悪口が言えるってもはや一周回って好きじゃん」って思えるところだけど、いまいちキレがないかも。忖度はしてないだろうけど対象が近すぎて鈍るのかな?

あまりに鮮や
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ノー・アザー・ランド 故郷は他にない(2024年製作の映画)

4.2

なんやかんや予定が多くて配信を待つことになりそうって諦めかけてたけど、停戦合意を破ってガザを攻撃したニュースを見て映画館に行った。現地に行くこともできないし、仮に行けたところで戦場で足手まといにしかな>>続きを読む

FLEE フリー(2021年製作の映画)

4.2

わたしが難民じゃないのは運がよかっただけ。

アミンが受け取ったネックレスを思いだすたびに泣いてしまう。想像するだけで心臓が絞られるようなものとしてわたしが思い浮かべるあの状況で、アミンが確かに感じた
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ハイパーボリア人(2024年製作の映画)

3.9

「オオカミの家」を入り口にチリの歴史をいろいろ調べるようになったから外国人なりにその重みを理解してるつもりなんだけど、ちょくちょく挟まれるユーモアに笑ってしまった。すごく不気味で心に重くのしかかるもの>>続きを読む

スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

4.6

ポップミュージックのドキュメンタリーの最高峰にちかいと思う。スパークスは00年代中盤以降に後追いで何枚かのアルバムを通っただけのゆるいリスナーだから贔屓目はほとんどないつもりなんだけど、映画館で一度観>>続きを読む

THE FALLS(1980年製作の映画)

3.7

グリーナウェイにギョーム・ブラックにアマプラが本気出してて追いつかない。ありがとう。

「世界中の空港ラウンジから放出された家具の膨大なコレクションでいっぱいの家」でなぜか爆笑してしまってそこから一気
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見えない恐怖(1971年製作の映画)

3.5

こわいの苦手だからかなりきゃーきゃー騒ぎながら観れた。昔「電気つけなくてよかったな」っていうこわい話あったけど、そういう自分だけ気づいてないシチュエーションがわたしは一番こわい。バスタブのあれに気づく>>続きを読む

彼が愛したケーキ職人(2017年製作の映画)

4.0

結構すごい。鬱蒼とした森に分け入ったら朝露をつけたすがすがしいスズランを見つけたような感じ。それでうれしくなって顔を寄せたら刺激臭をくらった感じ。

独身だろうと既婚だろうと不倫する気持ちがわからない
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エミリア・ペレス(2024年製作の映画)

1.0

大好きなオーディアールがこういうことするの心から残念。チャレンジ精神は大事だけどあまりにもいろいろ傲慢じゃないか。

まずこれまでずーっとめちゃくちゃな表象をされてきた東アジア人/日本人としてメキシコ
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私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター(2022年製作の映画)

-

「二十歳の死」に思春期のわたしの琴線が引きちぎられそうになったせいで今も亡霊みたいにデプレシャンの作品を追いつづけてる。いつかまたああいう映画を撮ってくれるんじゃないかと諦めきれない。これもちゃんと映>>続きを読む

ジェーンとシャルロット(2021年製作の映画)

3.9

カフカが父親に宛てた(けど出さなかった)手紙の書き出しを思いだすような、前評判以上にビターでぎこちない始まりにちょっとひやっとした。いろいろ作品として公開してよかったのかなと思ってしまうけど、たぶんカ>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.0

この2日くらいイーディス・ウォートンの「ビロードの耳あて」を読んでて、おもしろいけどすごく寒々しい気持ちが続くから、発作的にドゥミだと思った。これは正直はじめて観たときからほとんどストーリー追ってない>>続きを読む

おんどりの鳴く前に(2022年製作の映画)

3.5

ただ覇気がなくて風見鶏なのを"柔和"ということにして その実よそから来た部下を見下していばりちらすイリエ、本人ですら「優しくて善良な市民」を自認してそうなのがすごく辛かった…他山の石として刻みます…鏡>>続きを読む

サタナ 悪魔(2023年製作の映画)

1.3

ホラー好きの友人にこれならたぶんいけるから!こわかったらすぐやめていいから!と言われてムービーナイトでインタールード的に観た。まあたしかに…。でもこれ日本人のわたしがブラックメタルに「耳やられちゃう」>>続きを読む

エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

-

公開時に映画館で観たんだけど、終わってからふらっと席を立ったらそばにいた知らないおじさんに「結構すごかったねえ…」って言われて「だね〜」って答えてうんうんって感じでお互いそのまま別れた。普通なら「ナン>>続きを読む