ナツミオ

3つの鍵のナツミオのレビュー・感想・評価

3つの鍵(2021年製作の映画)
3.5
WOWOW録画鑑賞
【ワールドシネマセレクション】

初、モレッティ監督作品を鑑賞。

ローマの高級住宅街の同じアパートに暮らす三つの家族が織り成す多彩な人間模様を、イタリアの名匠ナンニ・モレッティ監督が豪華キャストの競演で味わい深く描いた群像ドラマ。

第74回カンヌ国際映画祭正式上映作品。

原題 『Tre piani』

2021年伊・仏作品121分
監督・製作・脚本 ナンニ・モレッティ
製作 ドメニコ・プロカッチ
脚本 フェデリカ・ポントレモーリ ヴァリア・サンテッラ
撮影 ミケーレ・ダッタナージオ
音楽 フランコ・ピエルサンティ
出演 マルゲリータ・ブイ リッカルド・スカマルチョ アルバ・ロルヴァケル ナンニ・モレッティ エレナ・リエッティ アレッサンドロ・スペルドゥーティ デニーズ・タントゥッチ

翻訳者 関口英子

(WOWOW番組内容より)
ある晩、ローマの高級住宅街にあるアパートの目の前で、車が通行人をはねた上、建物に激突。飲酒運転で事故を起こしたのは、このアパートの3階の部屋に住むヴィットリオ(モレッティ)&ドーラ(ブイ)の裁判官夫婦の息子アンドレア(スペルデューティ)。2階の部屋の住人である妊婦のモニカ(ロルヴァケル)は、折しもこの時陣痛が始まり、タクシーで病院へ向かおうとしていた。事故で仕事場が壊れた1階の住人夫婦ルーチョ(スカマルチョ)&サラ(リエッティ)は、向かいの老夫婦に幼い娘を預けて世話を頼むのだが……。

(WOWOW解説より)
カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと、世界の三大国際映画祭のすべてで受賞を果たし、現代イタリアきっての名匠として活躍するモレッティ監督。
長年一貫してオリジナルの題材を手掛けてきた彼が、本作で初めて原作ものの映画化に挑戦。
イスラエルの作家エシュコル・ネヴォの小説をもとに、同じアパートに暮らす三つの家族の人生が時に思いがけない形で交錯するさまを、味わい深く描く。
モレッティ映画の常連俳優マルゲリータ・ブイをはじめ、「もしも叶うなら」のリッカルド・スカマルチョ、アルバ・ロルヴァケルなど、豪華多彩な演技陣の競演も見もの。

同じアパートに住む3家族の群像ドラマ。
複雑に絡む人間関係。
現在と5年後、10年後のそれぞれ家族はどう変わっていくのか⁇

登場人物たちが皆、共感できないキャラクターで、観るのがしんどかった前半。
時が過ぎ、人々がどう変わっていくのかが、中盤から終盤。

・ルーチョ
凝り固まった先入観。
娘を預けた老人は認知症っぽい行動だったが理解せず、娘にイタズラしたと詰め寄り、病院まで押しかけ暴力沙汰。
その老人の孫娘に誘われて寝てしまうが、
それを知った相手家族から訴えられ妻をも苦しめる。
一番自分勝手なキャラであり、涙を見せても全く共感できない。
最後の最後、謝罪の言葉がやっと出る。

誘った孫娘シャルロット。
彼女のレイプ裁判シーンは、当時を詳細に語らせるところも、当人のみならず、傍聴人の家族もまた苦しいシーン。

裁判官夫婦の息子の性格が大問題。
父親は、監督のモレッティ⁈
息子が飲酒運転で事故を起こし女性を死に追いやる。息子が両親に裁判官だから何とかしろって無理でしょ!そして父親への暴行。この息子アンドレアの甘さは、この夫婦に問題があった⁇
子離れしない母親。

夫がプラント工事の仕事で長期間帰ってこない妊婦のモニカ(ロルヴァケル)は、夫の不在中に出産、子育つに奮闘。
唯一入り込めそうなキャラ。
中盤から出てくる”黒い鳥”が不気味。
彼女の精神状態⁇
施設に入っている母を連れて無言の旅。
途中から、共感出来ず…

前半、問題だらけの家族たちがどう変わっていくのか⁇

終盤のゲリラ的に登場するダンスする集団が楽しそう♪♪

ローマの街並み、登場人物たちの衣装なども楽しめる作品。
個人的には評価は普通でした。





【忘備録】
(キャスト)
・ドーラ Dora Simoncini
マルゲリータ・ブイ

・ルーチョ Lucio Polara
リッカルド・スカマルチョ

・モニカ Monica Sartori
アルバ・ロルヴァケル

・ヴィットリオ
ナンニ・モレッティ

・サラ
エレナ・リエッティ

・アンドレア
アレッサンドロ・スペルドゥーティ

・シャルロット 
デニーズ・タントゥッチ
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