コビトカバ

パリ13区のコビトカバのレビュー・感想・評価

パリ13区(2021年製作の映画)
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『パリ13区』の一番好きなシーンは、エミリーが小躍りするシーン。
2回あるが、2回目の中華料理店でのダンスが特にいい。
登場人物のエミリーは、性生活が充実しているかどうかで幸せが大きく左右される女性として描かれる。
充実してる時の軽やかな足取りや、ダンスがとってもキュート♡
ほんっとうに幸せなんだなぁ、と思わせる。

モノクロの映像で現代のパリを映し出すことで、多国籍、多文化の人々が集まりさまざまな思考を巡らすパリの街が一気に我々に近づいてくる。
都市に住む世界中の人々が自分の話だと思ってしまう部分がある映画になっていた。

主な登場人物は、女性が三人と男性が一人。女性にとっての性は、どういうことかが三者を通して描かれていたような気がする。
性を楽しむ、性でお金を稼ぐ、性で傷つく。

『TOM BOY』の監督のセリーヌ・シアマもこの映画の脚本を手がけた。
本作は数人の若手脚本家と七十代の監督の共作らしい。
共作っていいな。
それぞれの良さがじんわり出ている映画な気がした
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