コールセンターで働くエミリー、高校教師のカミーユ、不動産会社を辞め大学に復学したノラ、ポルノ女優のアンバー。
仏13区を舞台に描かれる人間模様。
13区は今のパリを象徴する再開発エリアだそう。
その「今」をモノクロで描写する試みはとても面白く、画的にも綺麗。
ただストーリーとしては、「そういう生き方をしている人たちもいるよね」という印象しか持てず。
この作品だけを持って、今のパリに住む所謂ミレニアル世代が皆んなこうだとは思えないわけですから、確かにいるであろうある一定層の中の数人にスポットを当て、愛だセックスだとそこらを見せつけているだけと感じてしまったりしました。
日常を題材にしているので、当然起伏があるストーリーにはなり得ませんが、今のパリの一部の雰囲気を楽しめる人には堪能できる作品なのでしょうね。
最後まで一定のトーンで観通せる構成力は素敵。
