Tomo

ストーリー・オブ・マイ・ワイフのTomoのレビュー・感想・評価

3.0
💥誠実な男は損をする小難しい寓話💥



「心と体と」のイルディコー・エニェディ
監督✖️レア・セドゥの作品ということで、
ただのラブストーリーじゃないな、という
確信をもって視聴。


まあ、良くも悪くもその勘は当たってた(笑)


船長のヤコブは、友人とカフェに最初に
入ってきた女性と結婚するという賭けを
する。

そこに、美しい女性リジーが入ってきて、
ヤコブは挨拶もそこそこに初対面のリジー
に結婚を申し込む。
リジーはまるでヤコブを虜にするような
表情でその申出を受け入れる、
ってとこからのストーリー。



この作品、ヤコブとリジーの大人のラブ
ストーリーと見せかけて、
実は、リジーの虜になったヤコブが嫉妬し
執着し、苦悶し、翻弄され続ける姿を
169分という長尺で見せられる、
「ザ・ガマン」的なもの。


そりゃ、意味深で、全く掴みどころのない
レア・セドゥが妻だったら、男は骨抜きに
なるわ。


パンドラの箱、とでも言ったらいいかな?
もし開けたらどうなるか分からない訳で。

そんなパンドラの箱を開けられない誠実
なヤコブが、リジーのことをあるがまま
に受け入れられるかどうか、そこがポイ
ントだったんじゃない?


そこでこの作品、終始ヤコブ目線で描かれ
てて、リジーは表情や行動だけで、心情が
意図的に隠されてる。


だから、この作品からはヤコブはリジー
のことを一人の女性、妻として見ていると
は思えない。

なんなら自分にとって都合の良い妻リジー
を妄想し、そのギャップに翻弄され続けて
しまったように感じる。


終盤の展開はどうなんだろ?
やっぱりヤコブにとってのリジーは妄想の
中の女性ってことなのか?


とまあ、男ってそうかな、と思いつつ、
いやいや、そこまで翻弄されたら引くわ
って思いながらも、テーマが何だったの
かイマイチよく分からない作品でした。



…………..マルタ🇲🇹の映像は美しい。
そして小窓から見えるもの、船上の縄と
波の対比、何かのメタだったのか?
全く分からない(^^;
Tomo

Tomo