みるめ

ストーリー・オブ・マイ・ワイフのみるめのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

女性がわがままを許してもらってる時が輝いてたし
男性もそれをチャーミングと思ってたけど結局は付き合いきれない
ノルウェイの森の登場人物である小林緑が言う
「私が求めてるのは単なるわがままなの」の部分を映像化したような作品でした

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【 ノルウェイの森 】

私が求めているのは単なるわがままなの。完璧なわがまま。たとえば今私があなたに向って苺のショート・ケーキが食べたいって言うわね、するとあなたは何もかも放りだして走ってそれを買いに行くのよ。そしてはあはあ言いながら帰ってきて「はいミドリ、苺のショート・ケーキだよ」ってさしだすでしょ、すると私は「ふん、こんなのもう食べたくなくなっちゃったわよ」って言ってそれを窓からぽいと放り投げるの。私が求めているのはそういうものなの

私は相手の男の人にこう言ってほしいのよ。「わかったよ、ミドリ。僕がわるかった。君が苺のショート・ケーキを食べたくなくなることくらい推察するべきだった。僕はロバのウンコみたいに馬鹿で無神経だった。おわびにもう一度何かべつのものを買いに行ってきてあげよう。何がいい?チョコレート・ムース、それともチーズ・ケーキ?」

私、そうしてもらったぶんきちんと相手を愛するの
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リジーもわがまま許してもらった分
愛してたんじゃないでしょうか
でも愛に気づけないと心のオアシスはないし
もうショートケーキもチーズケーキも用意できないほど疲弊してしまったのでしょう

恋人間でわがままを100%許してもらうことも、愛を100%もらうことも難しいから
お互いが譲歩し合うことで成立するということですね
みるめ

みるめ