すいかずら

TANG タングのすいかずらのレビュー・感想・評価

TANG タング(2022年製作の映画)
3.8
夏休み、子どもが親と一緒に見るのにぴったりな作品。タングがどんどん情報を吸収して成長する様子は、親なら子どもの成長と重ねられそうだし、子どもも自分より小さな者へ接し方を想像してもらえそう。
それと、いまこの瞬間のニノが演じていることがぴったりはまってると感じた。

そんなわけで、物語はだいぶ優しいファンタジー。悪いヤツも出るけどマンガチックだし。
物語の舞台がまた、それぞれ愛らしい。健と絵美が住む家は絵に描いたように可愛らしいし、大槻博士がいる深圳は明るく華やかな近未来都市風。馬場博士が一人で暮らす南の島も気持ちよさそう。悪いヤツが登場する場面でさえ暗いのに“陽”を感じさせる。本当に絵本のような物語なのである。そして、それを1ミリも違和感なく成立させているVFXやCGがホントにすごい。

ラスト、加藤が健にした粋な計らいには泣けた。AIの第3段階、が本当にあるのかどうかわからないけど、小さきものを慈しみ育てるという感覚は、対象が何であっても変わらない(たまごっちとかね)。これを見た子どもたちがそういう風に感じてくれるといいな。
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