おくにゃん

人生のコンマのおくにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

人生のコンマ(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

タイトルに惹かれて観た。
ブラジルのドラマだった。
ピリオドではなくコンマ。
ピリオドは終止符でなんとなくわかるも、
コンマとは?と思いながら観進めていく。
「夢を売る男」は死にたいものに何を売る?と聞かれ、コンマと答える。彼らの物語を続けられるようにと。
なるほどと思えた。

自分を殺したいわけじゃなく、痛みを消したいだけだ。とメロンが有名な心理学者ジュリオに言った言葉の表現が納得。
心理学的な言葉の使い方がやはり多くて、心を打たれる。勉強になる。

メロンの今があるのは、過去に家族を仕事優先にしすぎて失ってから大切さに気付かされたから。
人生はやり直せる。人々にいろいろ伝えている言葉の数々は、自分の経験、後悔、葛藤から生み出されているものだろう。
ジュリオは、またメロンから命を救ってもらったことで、息子と向き合えて命を救えた。

心理学者もひとりの人間、悩み苦しんで命を断ちたいと思うこともある。
でも、その命を救うのもまた人間である。
うわべだけの言葉ではなく、人生経験を積んだ人間からの言葉はとても重く、温かみのある包みこんでくれるちからがある。
おくにゃん

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