イチロヲ

不死の怪物のイチロヲのレビュー・感想・評価

不死の怪物(1942年製作の映画)
3.5
科学力を利用して難事件の解決に挑んでいる敏腕捜査官が、怪物の呪いを背負っている貴族の人間たちと接触する。ジェシー・ダグラス・ケルーシュの原作を映像化している、サスペンス・ホラー。

超常現象を科学的見地から解明しようとする科学捜査官、怪物の存在に懐疑心を向けている令嬢、怪物らしきモノに襲われながらも窮地を脱する令嬢の兄、その他様々な思惑をもつ登場人物たちが、怪物の正体に関する捜索劇を繰り広げていく。

怪物の姿や概念を明らかにせず、「(怪物らしきモノは)本当に存在しているのか?」というサスペンスを進行させていくスタイル。真相に近づきそうで近づかない焦らしプレイが続くのだが、登場人物のキャラ作りが冴えているため、飽きることがない。

何よりも、主人公の科学捜査官(女性助手含む)が、分析好きのキャラ付けになっているところが面白い。自己流の理屈をこねくり回すばかりであり、「本当にこの人たちが捜査を進捗させているのだろうか?」という疑念が湧いてしまう。
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