豚肉丸

Do Bigha Zamin(原題)の豚肉丸のレビュー・感想・評価

Do Bigha Zamin(原題)(1953年製作の映画)
4.1
国による土地開発を防ぐため、貧しい農民が街に出て金を稼ごうとするお話

この時代からインド映画が歌って踊っていたことに驚く。
数年ぶりの雨のおかげで乾いていた畑に雨が降り注ぎ、村中が歓喜に包まれ歌って踊る楽しげな場面でこの映画は始まる。
と言ってもその後はずっと重く苦しい展開が続く。何も良い事が起きず、現状を変えようとした結果どんどん悪い方向へ転がっていく。
物語自体はブレッソンのような感じに似ているのだが、ブレッソンの乾いて突き放したような視線とは違って本作は主人公に寄り添って描くからより辛く感じる。主人公の陽気な性格、陽気な隣人、境遇は辛いけど活発に靴磨きを行っている少年など、キャラクターが立っているからこそ不条理な展開が効く。ただただキッツい...

しかし、50年代の都会のインドが記録されているところは面白い。日本の人力車が「リキシャ」と呼ばれて街中を走っていたりなど意外な部分も多々あり、なかなか面白かった。
けどキツいな...
豚肉丸

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