センカン

アリスとテレスのまぼろし工場のセンカンのレビュー・感想・評価

4.3
神機狼って厨二単語スコ。

岡田麿里味たっぷりの作品でした!時間の止まった世界って発想大好き。年も季節も止めるけど、1日の流れは止めないとか、ちょっと優しい。
自身の確認書書くのとか、怪しさより小物感が勝ってる神主とか、ちょくちょく出るセリフや言葉の暗喩が真相や世界観の表現に繋がってて序盤は考えるのが楽しい。

ヒロイン達のキャラの深みが凄く良くて、感情の揺さぶってくる感じが堪らんですね。この世界居たらマッハで狼に食べられそうなくらい揺らされました。

MAPPAさん作画で絵も凄かったですねー、表情の作り込みとか冬と夏の表現、個人的には雪の降り方がリアル過ぎて驚きました。逆に実写じゃあんな絵撮れないですよ…、服への着き方とか溶け方でこれ雪だわーってなる。

岡田麿里映画としては前作さよ朝を崇拝してるんですが、あの映画でもあるような親子愛系に弱い自分。
今作も最期まで面白かったんですけど、個人的に山場はお父さんのノート。あの葛藤でわぁぁぁー!ってなりました。

そして絶望的な事実を突きつけられても今を生きる為に足掻く叔父さん達も尊い。
どんな結果がそこにあると分かっていても、辿り着かないと分かっていてもそこに向かってく今の輝きに尊さを感じさせてくれる作品でした。

点数内訳
世界観:4.5
ストーリー:4.5
キャラ:4.0
音:4.0
映像:4.5
スコア:4.3
センカン

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